ポッドキャストのデータベース構築やツール提供を行っているPodchaserが、広告主向けにポッドキャストのリスナーのターゲティングを可能にする業界初という「Predictive Demographics(予測人口統計)」機能を発表しました。今日はこのニュースを紹介します。
Podchaser / Podchaser Launches Industry-First Predictive Language Modeling
今回発表された予測人口統計機能は、広告主が自社で入手した顧客データ、つまりファーストパーティーデータを使うのではなく、AIを活用することでポッドキャストのエピソード内で話されている内容を分析し、リスナーの年齢と性別を「予測する」というもの。
マーケティングにおいて、リスナーの年齢や性別などの人口統計は重要なデータで、多くの広告主がファーストパーティーデータを活用する方向に動いていますが、実際には様々な国にまたがる法的な規制や、企業全体で取得しているデータを上手く活用できていないといったことがネックになっており、まだまだファーストパーティーデータを十分に活用できている状況にはないそうです。
そこでPodchaserは、AI活用の予測言語モデリングにより、広告主のキャンペーンに最適なリスナーが含まれるポッドキャスト番組を正確に予測できるようにして、ファーストパーティーデータなしに、人口統計を活用したマーケティングを可能にしたというわけです。
Podchaserのブラッドリー・デイビスCEOは「この機能は、これまで以上に広告主にとってより包括的なターゲティングと、500万を超えるポッドキャストのデータベースを使った詳細な人口統計の網羅です。私たちは、広告主がリスナー優先のアプローチを通じてポッドキャストから価値を引き出し、最終的には未開発の広告の可能性を秘めたポッドキャストを発見できるようにしています。これにより、より多くのポッドキャスターがより多くの収益を生み出すことができ、全員の利益となります。」とコメントしています。
今回はエピソードを分析してリスナーのデモグラフィックを推定するものでしたが、他にもエピソードの内容を分析してコンテクスチュアルなターゲティングを行うなどの手法も登場しており、今後ますますAIを活用したポッドキャスト広告配信手法はレベルが上っていきそうです。
ではまた!