AI音声合成開発の「ElevenLabs」が約119億円の資金調達と新サービスを発表

AI音声合成開発の「ElevenLabs」がシリーズBラウンドで8,000万ドルを調達したこと、新しい音声AI製品をリリースすることを発表しました。今日はこのニュースを紹介します。

ElevenLabs / ElevenLabs Releases New Voice AI Products and Raises $80M Series B

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ElevenLabsは、パランティア出身のマティ・スタニシェフスキーCEOと、元Googleのピョートル・ダブコウスキーCTOが共同創業したAIを活用した音声合成サービスを提供するロンドンに拠点を置くスタートアップです。設立以来、従業員数は5人から40人に成長し、サービス利用者はトータルで100年以上の音声合成データを生成、利用企業はフォーチュン500企業の41%で使われているそうです。

今回の資金調達は、アンドリーセン・ホロウィッツ、ナット・フリードマン、ダニエル・グロスが共同リードし、セコイア・キャピタル、スマッシュ・キャピタル、 SVエンジェル、ブロードライト・キャピタル、クレド・ベンチャーズが参加して合計8,000万ドル(日本円でおよそ119億円)を調達したというもの。時価総額は報道によれば11億ドル(日本円でおよそ1,630億円)を超えているユニコーン企業になっているとのこと。前回シリーズAラウンドで1,900万ドル(日本円でおよそ27億円)の資金調達を行っており、そこからの成長は凄まじいものがあります。

今回発表された新サービスは、映画のローカライズなどを支援する「ダビングスタジオワークフロー」、自分の声をもとにしたAI音声を販売できる「音声ライブラリマーケットプレイス」、文字から音声を生成する「モバイルリーダーアプリ」の初期プレビュー版、速度と対応言語が向上した新モデルなど多岐にわたっています。

ElevenLabsのCTO、ピョートル・ダブコウスキー氏のコメント。
私たちのチームの献身的な取り組みは、すでに音声AIに永続的な影響を与えています。この新たな資金により、私たちはさらに大きな課題に挑戦し、研究と製品開発における競争力の維持に集中することができます。

ElevenLabsのCEOのマティ・スタニシェフスキー氏のコメント。
私たちの野心は変わりません。言語とコミュニケーションの壁を打ち破ることで、コンテンツとの関わり方を変革することです。私たちは、言語や音声を超えてコンテンツにアクセスできるようにする最先端のテクノロジーを構築し、誰もが重要な情報やストーリーにアクセスできるようにしています。私たちのこれまでの進歩は、私たちの献身的なチームと投資家のおかげであり、まだ私たちの旅の始まりにすぎませんが、私たちは協力してアクセシビリティーとコミュニケーションの未来を形作るのに貢献しています。

ではまた。