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シヤチハタとエヴィクサー、音声・動画の来歴検証「SIGNED SOUND」正式提供開始

シヤチハタ株式会社とエヴィクサー株式会社は、2026年7月7日より、音声・動画コンテンツの来歴を記録・検証できるサービス「SIGNED SOUND(音のしるし)」(商標登録出願中)の正式版を提供開始しました。音響電子透かしと音響フィンガープリントを組み合わせ、来歴技術の標準規格C2PAに準拠した設計です。

「SIGNED SOUND(音のしるし)」とは

シヤチハタ株式会社(本社:名古屋市西区、代表取締役社長:舟橋正剛)とエヴィクサー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長CEO:瀧川淳)は、2026年7月7日より、音声・動画コンテンツの来歴を記録・検証できるサービス「SIGNED SOUND(音のしるし)」(商標登録出願中)の正式版の提供を開始しました。

ここでいう来歴とは、登録された原本との照合結果および記録された来歴情報を指します。コンテンツ内容の真実性、発信者の権限または法的真正性を保証するものではありません。

SIGNED SOUNDが目指すのは、配信元が自社の正規コンテンツに来歴の「しるし」を残し、視聴者や二次拡散先がいつでも登録原本と照らし合わせられる状態をつくることです。「記録された署名主体・署名時刻・原本との対応関係」という来歴情報が、配信元にとって、安心して正規コンテンツを届けるための足場になります。

本サービスは、2026年3月13日に両社が発表した資本業務提携に基づく取り組みです。シヤチハタが来歴証明書の発行主体およびプラットフォーム運営を担い、エヴィクサーが音響識別技術を提供する形で実現しました。

2つの技術を組み合わせた来歴記録・検証

SIGNED SOUNDは、配信元が送り出す音声・動画コンテンツに対して、次の2つの技術を組み合わせた来歴情報の記録・検証を提供します。

1. 音響電子透かし

人の耳には知覚できない不可視・不可聴のしるしを、コンテンツの音声に直接埋め込みます。一定の圧縮・変換処理を経ても検出できるよう設計されており、透かしが何らかの理由で失われた場合も、音響フィンガープリントによる照合で多層的にカバレッジを確保します。なお、すべての処理条件において透かし検出が保証されるものではありません。

2. 音響フィンガープリント

音声固有の特徴点を数値化してデータベースに登録します。音響電子透かしと組み合わせることで、複数の手段による来歴確認を可能にします。

これら2つの技術は、Adobe・Microsoft・Intel・Arm・Truepicほか主要テクノロジー企業が共同策定した来歴メタデータのオープン技術標準「C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)」のソフトバインディングアルゴリズムとして、国内初の登録を受けています。なお、SIGNED SOUNDとしてC2PA Conformance Programによる認定取得を示すものではありません。

背景:来歴の記録なき情報空間が抱えるリスク

SNSを通じた情報の拡散速度は、配信元による否定・訂正の速度を大きく上回ります。2024年1月の能登半島地震では、発生から24時間以内に投稿された救助要請のうち約1,100件中約104件(約1割)が偽情報と推定され、偽計業務妨害容疑での逮捕事例も確認されています(総務省 令和6年版情報通信白書)。

また、2025年4月1日には「情報流通プラットフォーム対処法」(旧プロバイダ責任制限法改正)が施行され、指定された大規模プラットフォーム事業者に対し、権利侵害情報への対応の迅速化と運用状況の透明化に関する措置が求められるようになりました。なお、同法はコンテンツの発信者に来歴証明・真正性の証明を義務付けるものではありません。

こうした状況に対し、音声合成・映像生成AIの検出技術は、学習対象外の手法やSNS経由の再エンコード処理によって精度が低下するという汎化の限界が研究上指摘されています。「疑わしいコンテンツを後から検出する」アプローチだけでは追いつかない局面が生じており、「配信元で原本の来歴を先に記録しておく」来歴記録アプローチの必要性が高まっています。SIGNED SOUNDはこの課題に、音響技術と来歴メタデータ標準の組み合わせで応答します。

両社の役割

シヤチハタは、電子印鑑・電子決裁サービス「シヤチハタクラウド」の導入実績110万件超を持ち、情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO/IEC 27001をシヤチハタクラウドで取得しています。こうしたデジタルトラスト事業の実績を背景に、SIGNED SOUNDにおいて来歴証明書の発行主体およびプラットフォーム運営を担います。

エヴィクサーは、音の信号処理に基づく音響識別技術の研究開発・商用化を15年以上続けてきた技術企業であり、SIGNED SOUNDに音響識別技術を提供しています。総務省「インターネット上の偽・誤情報等への対策技術の開発・実証事業」に令和6年度・令和7年度と2年連続で採択されており、国の研究開発プロセスの中で来歴証明技術の実証を重ねてきました。映画館バリアフリー上映サービス「HELLO! MOVIE」「字幕メガネ」への技術提供など、社会実装の実績も持ちます。

サービスの仕組み

配信元は、配信前にコンテンツをアップロードして音響電子透かしの埋め込みと音響フィンガープリントの登録を行い、来歴情報を付与します(発行)。配信後は、SNS等で見かけたコンテンツをアップロードすると、透かし検出とフィンガープリント照合により登録原本との対応関係を確認できます(検証)。

今後の展開

SIGNED SOUNDは正式版の提供開始を機に、自治体・公共機関の公式情報発信、放送・配信事業者のコンテンツ流通、報道機関、企業の広報・IR動画など、情報の来歴記録ニーズが高い複数の領域での導入拡大を進めます。自社の正規コンテンツに来歴のしるしを残したい配信元に向けて、適用範囲・機能・導入形態を含めた問い合わせを受け付けています。

参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000417.000005556.html

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