SiriusXMがポッドキャストアプリ「Stitcher」を2023年8月に終了すると発表

北米のデジタルラジオ放送局のSiriusXMがポッドキャストアプリ「Stitcher」を買収し、ポッドキャストビジネスを活性化するために3億2,500万ドルを投じてから 3年が経過しました。そして、今回、SiriusXMは「Stitcher」を2023年8月29日に閉鎖することを発表しました。本日はこのニュースをお伝えします。

Stitcher

「Stitcher」は15年ほど運営されてきたポッドキャストアプリで、2023年時点で米国で6番目に人気のあるポッドキャストアプリです。ピーク時には1,400万人以上のユーザーがいたそうですが、ここ2年間でユーザーの4分の1が減少し、市場シェアは1.3%に減少していました。

このアプリのユーザー減少が理由かは定かではありませんが、今回親会社のSiriusXMはStitcherを閉鎖し、自社の主力サービスであるSiriusXMアプリに統合し、ポッドキャストリスナーを誘導することを発表しました。SiriusXMの戦略として、サブスクリプションビジネスにポッドキャストを組み込むことに注力する方針に沿ったものだといいます。

Stitcherのユーザーは、SiriusXMアプリ内で今までのポッドキャスト番組を聴くことができ、今年後半にはまったく新しいリスニング体験が得られると予告しています。また、Stitcherアプリが終了となっても、関わっていたスタッフはレイオフされず、そのままSiriusXMの組織に移籍する形になることも発表されています。

ちなみに、ポッドキャスト配信会社がポッドキャストアプリの廃止を選択したのはこれが初めてではなく、昨年Acastもポッドキャストアプリを終了し、代わりにポッドキャスト広告とホスティングビジネスに注力することを決定しています。

ではまた。