今回はGroupMとIAB Europeが発表した「ヨーロッパのプログラマティックオーディオレポート2023」の中から一部を紹介します。
GroupM / The 2023 Programmatic Audio Report from GroupM & IAB Europe
このレポートは、2023年5月から6月の間にヨーロッパの29の市場、アイルランド、イタリア、ウクライナ、オーストリア、オランダ、ギリシャ、クロアチア、スイス、スペイン、スロベニア、セルビア、チェコ、デンマーク、ドイツ、トルコ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マケドニア、ルーマニアなどで、549社の音声広告主と音声パブリッシャーの回答を集計したものとのことです。
■広告主がデジタル音声広告に投資する理由
広告主が音声広告を使う理由のトップ3は、より広範なメディアプランの強化(65%)、ブランド認知度の向上(55%)、特定のオーディエンスへのリーチ(48%)となっています。
■デジタル音声広告を他のメディアと比較した場合、どんな位置付け?
広告主や広告代理店の約半数(47%)は、音声広告を最重要、または最重要メディアのひとつに挙げています。これは音声業界にとって良い傾向ですね。
■オーディエンスへのリーチはモバイルがトップ
音声広告主の70%は、モバイルデバイス経由でオーディエンスにリーチすることを期待していると回答しています。音声広告が聴かれるデバイスはモバイルが圧倒的で、車で聴かれることをそれほど想定していないことがわかります。
また、音声パブリッシャーの84%も同様の回答をしています。
■どんなデジタル音声広告を使っているか?
音声広告主はストリーミング(59%)、ポッドキャスト(59%)、オンラインラジオ(57%)と複数の音声チャネルに予算を投資しており、一つのチャネルに絞らず、総合的なアプローチを行っているという状況にあることがわかります。
■デジタル音声広告の課題は?
音声広告主は、デジタル音声広告の課題として、効果測定を最も重要な課題として挙げ、次いで技術面および運用スキルの向上、ブランドセーフティー、不正行為、透明性を挙げています。
一方、音声パブリッシャーは、技術面および運用スキルの向上を最大の課題として挙げ、次いでテクノロジーの入手可能性、デジタルオーディオ広告の取引が総収益に与える影響の把握、テクノロジーのコストを挙げています。
これらの課題が解決されていくことで、より音声広告の市場成長が見込まれることになります。
■今後のデジタル音声広告の投資方針は?
音声広告主(74%)と音声パブリッシャー(64%)の両方が、今後18ヶ月から24ヶ月の間に投資を増加させる機会があると回答しています。
実際に音声広告主と音声パブリッシャーの24%が、今後1年間でデジタル音声広告への投資が11〜30%増加すると回答していることからも、デジタル音声広告の未来はポジティブと考えて良さそうです。
ではまた!