JIAAが「デジタルオーディオ広告に関する会員意識調査」を初実施

一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)は、2024年8月に実施した「2024年デジタルオーディオ広告に関する会員意識調査」の結果概要を発表しました。本調査は、急速に成長を遂げる海外市場を背景に、日本国内での「デジタルオーディオ広告」の認知や利用実態を把握する目的で初めて実施されたものです。

JIAA / 2024年「デジタルオーディオ広告に関する会員意識調査」結果を公開

調査対象は、JIAAの会員企業321社(インターネット広告ビジネスに携わるメディア・広告会社等)で、そのうち71件(53社)から回答を得ました。
なお、JIAAでは、デジタルオーディオ広告を「インターネット音声メディアで再生される“音声ファイル形式”の広告」と定義しています。

調査結果の概要
1. デジタルオーディオ広告の「広告効果」に関する評価
マーケティングファネルをもとに、デジタルオーディオ広告が期待される効果を尋ねた設問では、以下の回答が上位に挙げられました。
・興味関心(78.9%)
・認知(76.1%)
・ファン化(42.3%)
特に、「興味関心」の高いスコアは、デジタルオーディオ広告が消費者に対して深い関与を促す可能性を示唆しています。また、既存顧客へのアプローチとして「ファン化」の効果が注目されました。

2. 今後の期待事項
「今後期待すること」に関する設問では、以下の項目が挙げられました。
・費用対効果や分かりやすい成果などクライアントへの説明のしやすさ(69.0%)
・効果検証の精度向上(47.9%)
回答には、広告主への提案を容易にするための具体的な指標やツールの提供を求める声が多く含まれており、利用促進に向けた基盤整備への期待がうかがえます。また、「認知拡大、利用意向の向上」「市場規模の明確化、成長性」などの回答も多くありました。

調査結果の意義と展望
本調査の結果は、日本市場におけるデジタルオーディオ広告の可能性を示すものであり、特に「認知拡大」や「興味関心」の段階での有効性が評価されました。一方で、広告効果の測定精度や費用対効果の向上など、課題の解決が求められています。