今回は、IABとPWCが公表した2024年通期のインターネット広告収益レポートから一部を抜粋して紹介します。
iAB / IAB/PwC Internet Advertising Revenue Report: Full Year 2024
2024年度と2023年度のインターネット広告収入
インターネット広告収入は、2024年度に力強い成長に回帰しました。
2023年には経済の不確実性とCOVID-19の影響による業績好調により成長が鈍化しましたが、2024年には前年比14.9%増の力強い成長に回帰し、過去最高の2,586億ドルに達しました。これは、大統領選挙サイクルとオリンピック開催年が一因となっており、どちらも歴史的に広告支出の増加要因となっています。
2024年ハイライト
・インターネット広告収益は、2023年から2024年にかけて前年比14.9%増加し、過去最高の2,586億ドルに達しました。
・デジタル動画は最も急速に成長しているフォーマットで、収益は前年比19.2%増の621億ドルに達し、現在では総広告収益の24.0%を占めています。
・検索広告とディスプレイ広告も今年は前年比で目覚ましい成長を示しており、2023年度の3倍となっています。
・検索広告は引き続き業界最大のセグメントであり、1,029億ドルに達し、前年比15.9%増、市場シェア39.8%を維持しています。
・ディスプレイ広告は前年比12.4%増の743億ドルに達し、2023年の4.0%増から大幅に回復しました。
・ポッドキャスト広告収入は前年比26.4%増と、昨年の5.5%増から大幅に加速しました。
この成長は、消費者のメディア習慣の変化に支えられています。ケーブルテレビの解約によりオンデマンドオーディオへのエンゲージメントが高まり、ポッドキャストは選挙を前に有権者とのつながりを求める政治広告主にとって重要なプラットフォームとして台頭しています。
2024年広告フォーマット別の結果
デジタルオーディオ
ポッドキャスティングを含むデジタルオーディオ全体は成長を続け、売上高は76億ドルに達し、2023年度から前年比8.5%増となりました。これは、昨年の18.9%増から鈍化したものです。ポッドキャスティングは26.4%と急成長を遂げた一方、ストリーミング音楽やラジオといった関連フォーマットがオーディオ全体の成長を抑制しました。しかし、オーディオ消費のトレンドが高まるにつれ、ブランドやプラットフォームがポッドキャスト、ストリーミング音楽、音声広告への投資を増やすことで、今後1年間はデジタルオーディオ広告の拡大と成長が続くことが当社のデータから示唆されています。
今回の紹介は以上です。
それでは、また。
