音声特化型の基盤モデルを開発する株式会社DubGuildが、シードラウンドの資金調達を完了しました。リード投資家はジャフコ グループで、Coreline Ventures、CyberAgent Capitalも引受先となっています。あわせて経済産業省とNEDOが推進する生成AI開発プロジェクト「GENIAC」第4期にも採択され、資金調達と各種支援の累計額は最大約21億円となりました。本記事では、調達の概要や開発内容、関係者コメントまでを整理して紹介します。

資金調達とGENIAC採択の概要
株式会社DubGuild(本社:東京都文京区、代表取締役:大嶽匡俊)は、ジャフコ グループ株式会社をリード投資家とし、Coreline Ventures、CyberAgent Capitalを引受先とする第三者割当増資による資金調達を実施しました。
あわせて、経済産業省およびNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する、国内の生成AI開発力強化を目的としたプロジェクト「GENIAC」の第4期公募において、同社が提案した「人間らしい対話を実現する音声基盤モデルの開発とその社会実装」が採択されました。この資金調達と各種支援プログラムにより、調達・支援の累計額は最大約21億円となります。
今回の調達によりDubGuildは、エンジニアを中心とした採用を強化し、テキストを介さない音声特化型基盤モデルの高度化と社会実装をさらに加速していくとしています。
開発する音声言語基盤モデルの内容
同社が提案した内容は、人間らしい対話を実現する30B規模の音声言語基盤モデルを開発するものです。感情理解、自然な応答、割り込みを含むリアルタイム対話の実現を目指しています。
大規模言語モデル(LLM)は近年、テキストベースの対話能力で大きな注目を集めてきました。一方、人間の主要なコミュニケーションは音声で行われるため、音声ベースのモデルへの移行が求められています。これを実現する素朴な方法として「音声認識(ASR)+LLM+音声合成(TTS)」というパイプラインがありますが、感情表現やリアルタイム性に限界があるとされます。こうしたなか、エンドツーエンド(E2E)型の音声対話モデルの研究開発が世界的に加速しており、DubGuildは国際競争力の獲得を見据えた30B規模の音声言語基盤モデルの開発に取り組みます。
GENIACとは
GENIACは、経済産業省およびNEDOが推進する、国内の生成AI開発力の強化を目的としたプロジェクトです。基盤モデルの開発に必要な計算資源の調達、データセットの蓄積、ナレッジの共有などの支援を行っています。
戸田智基教授がアドバイザーに着任
DubGuildのモデル研究開発事業のさらなる推進を目的に、2026年5月より戸田智基教授が同社アドバイザーに着任しました。戸田教授は名古屋大学未来社会創造機構/大学院情報学研究科の教授を務め、音声情報処理を専門としています。音声合成、音声分析、音楽情報処理など、音声メディア生成・変換技術の研究を牽引してきました。
代表・投資家のコメント
代表取締役の大嶽匡俊氏は、基盤モデルが人類のあり方を変えようとしている今、その変化を受け取る側ではなく自ら作り出す側でありたいと述べ、日本にも基盤モデルを作る力があることをこの会社で証明したいと語っています。音声領域は人類の営みにとって核心的であり、かつ日本が強みを持つ分野だと位置づけています。
JAFCOのパートナーは、DubGuildが自らモデル開発に挑む難易度の高い挑戦に取り組んでおり、それを成し遂げうる技術力と熱量を備えたメンバーがそろっていると評価。日本発でグローバルに通用するプロダクトを生み出す存在になると信じていると述べています。Coreline VenturesやCyberAgent Capitalも、音声処理・音声合成の分野で日本の大学が世界をリードしてきた研究室を受け継いでおり、音声特化型の領域なら日本発の企業にも世界で勝負できるチャンスがあるとの見方を示しています。
会社概要と採用
DubGuildは「Scaling Speech AI」をミッションに掲げ、音声言語基盤モデルの研究開発に取り組んでいます。2024年10月設立、所在地は東京都文京区です。現在、音声AI・機械学習・プロダクト開発を担うエンジニアの採用を積極的に進めています。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000176906.html

