PKSHAとNAIST、少量データで話者らしさを保つ次世代音声合成を共同研究

株式会社PKSHA Technologyと奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)は、次世代の音声合成技術に関する共同研究を2026年6月より開始しました。少量の音声データからでも、話者らしさを保ちながら感情や話し方のニュアンスを柔軟に制御する音声生成技術の確立を目指します。対話AIやアバター、音声エージェントなどへの活用を通じて、次世代音声AIの社会実装の加速を狙う取り組みです。本記事では、この共同研究の背景や両者の実績についてまとめます。

PKSHAとNAISTが次世代音声合成技術の共同研究を開始

株式会社PKSHA Technology(本社:東京都文京区、代表取締役:上野山 勝也、以下PKSHA)は、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学(所在地:奈良県生駒市、学長:塩﨑 一裕、以下NAIST)と、次世代の音声合成技術に関する共同研究を2026年6月より開始することを発表しました。

本共同研究では、限られた音声データからでも自然で豊かな発話表現を生成できる、次世代音声合成技術の確立を目指します。特に、話者らしさを損なうことなく、感情や話し方のニュアンスを柔軟に制御するための音声生成手法の研究開発に取り組みます。これにより、対話AIやアバター、音声エージェントなどにおける多様で豊かな音声コミュニケーションの実現と、次世代音声AIの社会実装の加速を目指すとしています。

共同研究の背景と目的

PKSHAは、これまでに自然言語処理や音声認識・音声合成、機械学習、深層学習技術を用いたアルゴリズムソリューションを提供し、多くの企業とともにAIの社会実装を推進してきました。一方のNAISTは、情報科学領域を中心に音声情報処理分野における先端的な研究を推進しており、音声合成や音声認識に関する基盤技術の発展に貢献しています。

今回の共同研究は、「少量音声データから自然で豊かな発話表現を可能にする次世代音声合成技術の確立」をテーマに掲げています。社会実装に根ざしたPKSHAの研究開発力と、NAISTの音声情報処理分野における先端的な研究開発力を融合することで、新たな音声合成技術の創出と実用化の加速を目的としています。

本共同研究を通じて、話者らしさを損なうことなく感情や発話スタイルを柔軟に制御する音声生成技術の研究開発を進め、多様で豊かな音声コミュニケーションの実現と、次世代音声AIの社会実装の加速を目指します。

PKSHAの音声・自然言語処理分野における実績

PKSHAは、自然言語処理および音声処理分野において、基盤技術の研究開発から実サービスへの展開まで一貫して推進してきました。例えば、日本語音声合成における自然な発話生成に寄与するアクセント推定技術の研究開発や、その成果のオープンソース化を通じて、音声合成分野の基盤技術の高度化に貢献しています。

また、音声認識・音声合成・音声解析技術を活用したソリューションの提供を進めており、コンタクトセンター領域をはじめとする実務環境において、音声データの利活用の推進に取り組んでいます。これらの取り組みにより培われた、音声データの表現設計やモデル最適化、実運用環境における評価・改善のノウハウは、本共同研究における社会実装を見据えた技術開発の基盤となります。

NAISTの音声処理分野における実績

NAISTにおいては、情報科学領域を中心に音声情報処理に関する先端的な研究が推進されています。特に、Human-AI Interaction Lab(HAI Lab)では、音声の生成・認識・対話に関する基礎研究から応用研究まで幅広いテーマに取り組んでおり、音声の表現モデリングや話者特性と発話表現の関係性の分析、対話システムに関する研究などにおいて成果を蓄積しています。

また、国内外の学術会議における研究発表や論文採択を通じて国際的な評価を受けており、音声情報処理分野における基盤技術の発展に貢献しています。

奈良先端科学技術大学院大学は、情報科学、バイオサイエンス、物質創成科学の3分野を柱とする国立の大学院大学であり、先端科学技術分野における高度な研究と人材育成を推進しています。特に情報科学領域においては、人工知能、音声情報処理、自然言語処理などの分野で先進的な研究に取り組んでおり、国内外の研究コミュニティにおいて高い評価を受けています。

まとめ

PKSHAとNAISTによる今回の共同研究は、少量の音声データから話者らしさを保ちつつ、感情や話し方のニュアンスを制御する音声生成技術の確立を目指すものです。社会実装に強みを持つPKSHAと、音声情報処理の先端研究を進めるNAISTの知見が融合することで、対話AIや音声エージェントなど多様な領域での音声コミュニケーションの進化が期待されます。次世代音声AIの社会実装に向けた今後の研究成果に注目が集まります。

参照元:PKSHA Technology、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)と次世代の音声合成技術に関する共同研究を開始