AIを活用したポッドキャスト制作プラットフォームを開発する米Rebel Audioは、クリエイターメディア企業HardScopeが主導するシリーズAラウンドのクローズを発表しました。目標調達額は1,000万ドルで、ポストマネー評価額は約5,000万ドルとなる見込みです。新たな取締役会の体制もあわせて公表されています。

Rebel AudioがシリーズAをクローズ
米テネシー州ナッシュビルのRebel Audioは、2026年10月9日、シリーズAの資金調達ラウンドをクローズしたと発表しました。ラウンドを主導したのは、クリエイターメディア企業兼スタジオのHardScopeです。
Rebel Audioは、ポッドキャストの制作、プロダクション、規模拡大を根本からシンプルにすることを目指したAI搭載のポッドキャストプラットフォームです。
調達の概要
- ラウンド:シリーズA
- リード投資家:HardScope
- 目標クローズ額:1,000万ドル
- 評価額:ポストマネーで約5,000万ドル
- 前回ラウンド:応募超過となったシードラウンド(415万ドル)
- 追加資金:90日以内にさらなる資金調達を予定
今回のシリーズAは、応募超過となった415万ドルのシードラウンドに続くものです。プレスリリースでは、90日以内にさらなる資金が加わる予定であることも付記されています。
調達資金の使途
Rebel Audioは、調達した資金を次の目的に充てるとしています。
- 製品ロードマップの加速
- AIインフラの拡充
- クリエイターの獲得とマーケティングの強化
- ポッドキャスト業界の未来を築くための継続的な成長
ポッドキャスター向けの「エンドツーエンドのOS」
Rebel Audioは、次世代のポッドキャスターやクリエイターに向けた、エンドツーエンドの「オペレーティングシステム」の構築を進めています。このプラットフォームは、クリエイターに必要な以下の機能を一つにまとめています。
- 収録
- 編集
- 公開
- 翻訳
- 配信
- 収益化
従来は複数のプラットフォームを使い分ける必要があった作業を、AIによって効率化する点が特徴です。同社は、1つのプロンプトで自分の声や物語を世界に届けられるとうたっています。
創業者とHardScope CEOのコメント
Rebel Audioの創業者兼CEOであるJared Gutstadt氏は、自身のキャリアを薄暗い編集室で始め、作業を終わらせるためにツールと格闘してきた経験から、クリエイター向けツールを作り続けてきたと振り返っています。Rebelはその使命を最もシンプルな形にしたもので、摩擦を取り除き、クリエイターに時間を返すことを目指していると述べています。
また同氏は、HardScope CEOのMatt Kalish氏について、DraftKingsを共同創業し、スポーツエンターテインメント分野の代表的な企業の一つに成長させた人物だと紹介しました。テクノロジーとパフォーマンスマーケティングの両方に精通しており、それが同社のネットワーク効果を生む原動力になると語っています。
Kalish氏は、Rebel Audioは何百万人ものクリエイター志望者が、ほとんど摩擦なく、独力で優れたコンテンツを作れるようにするものだとコメントしています。次世代のクリエイターは、AIを活用したワンストップ型のプラットフォームを使い、大きなチームがなくても優れたコンテンツを制作・公開できることを示すだろうと述べました。さらに、クリエイターが野心的なプロジェクトに取り組み、オーディエンスを築けるよう支援することがHardScopeの使命の中核だとしています。
クリエイターシンクタンク「POD U」を初開催
シードラウンドでの調達は、Rebel Audioがステルス状態からパブリックベータへ移行することを後押ししました。その流れを受けて、同社は初のクリエイター向けシンクタンク「POD U」を開催します。
- 日時:2026年10月16日(金)
- 会場:テネシー州フランクリンの「Rebel Chateau」
POD Uには、メディアの未来を形づくるクリエイター、プラットフォームのリーダー、アスリート、メディア企業の幹部、投資家が集まります。主なゲストとして、MDMotivator、Rebel AudioのChief Creator in Residenceを務めるMike “Big Mike” Majlak氏、Caleb Simpson氏、Andrew Essex氏、Fort NashのChris Ruediger氏、Ecomm Cowboysなどが名を連ねています。
イベントのモデレーターと制作は、PlayboyやMaximの元編集者で、現在は公共ラジオのプロデューサーを務めるJimmy Jellinek氏が担当します。追加の参加者やプログラムの詳細は、今後数週間のうちに発表される予定です。
取締役会・アドバイザリーボード・投資家
今回の発表にあわせて、新たに設置された取締役会と、アドバイザリーボードの顔ぶれも公表されました。
取締役会
- Matt Kalish氏(DraftKings創業者、HardScope CEO)
- Jacob Dezarn氏
- Benjamin Lurie氏
- Jonathan Schulman氏
アドバイザリーボード
- Bill Hobbs氏
- Mark Burnett氏
- Brian Edwards氏
- Scott Robison氏
- Jeff Levin氏
- Mike Majlak氏(Rebel Audio Chief Creator in Residence)
戦略的投資家ネットワーク
- テネシー州(Launch TN)
- Rich Marder氏
- Joe McCann氏
- Julie Gauthier氏
- Capital Midwest
- Charlie Epstein氏
- Ben Lurie氏
- Jonathan Schulman氏
まとめ
Rebel Audioは、HardScope主導のシリーズAで目標1,000万ドルの調達を進めており、ポストマネー評価額は約5,000万ドルとなる見込みです。収録から編集、翻訳、配信、収益化までをAIで一元化するプラットフォームの開発をさらに加速させます。DraftKings創業者のMatt Kalish氏を含む新たな取締役会や、10月16日に開催されるクリエイターシンクタンク「POD U」など、事業拡大に向けた体制づくりが進んでいます。少人数でもポッドキャストを制作・公開できる環境を目指す同社の今後の展開が注目されます。

