「PodcastOne(ポッドキャストワン)」は、米国のポッドキャスト配信ネットワークとして2005年に設立され、現在200以上のポッドキャスト番組を制作・配信すると同時に、音声広告も配信しポッドキャスターのマネタイズを支援しています。
そんなPodcastOneが今回Nasdaqの要請により予定していた上場が延期となったと報じられました。今回はこのニュースをお伝えします。
insideradio.com / Nasdaq Request Delays PodcastOne Going Public.
PodcastOneは2020年にオーディオとビデオを組み合わせた音楽ストリーミング プラットフォームを北米で展開するLiveOne(旧LiveXLive)に買収された会社です。LiveOneは子会社となったPodcastOneを独立させ、Nasdaq上場を計画していました。
親会社のLiveOneのロバート・エリンCEOは、「NasdaqからPodcastOneの上場前に監査情報を提出するよう要請されたことで、IPOの予定が遅れることになった。Nasdaqの要求は不当なものではなく、もっと早く言ってもらえればよかった。今週、必要な書類を提出する予定だ。PodcastOneのIPOは、遅くとも2023年夏の終わりまで、はやければ7月中に上場できる見通しだ。」と投資家に説明しています。
PodcastOneの上場の目的として、PodcastOneの経営陣が羽を伸ばして経営できること、また新たに調達した資金でM&Aを進めることが可能になることをあげています。PodcastOneは上場前の現時点ですでに、大手ファンタジースポーツサービスの「Guru Fantasy Sports」の買収や、ロサンゼルスのポッドキャストネットワーク「Kast Media」の一部買収を発表しています。上場後さらにこのM&A戦略は加速しそうです。
PodcastOneのキット・グレイ社長は「現在の広告情勢においてCPMはちょっとした打撃を受けています。我々は、企業が少し後退し、より多くのコンバージョンとより多くの売上を得るためにいくつかの助けを必要としているのを見ています。私たちは代理店やクライアントと直接協力して、この厳しい状況を乗り切り、あるべき姿に戻れるよう努力しています。CPMが下がったとはいえ、平均25ドルから35ドルという高いに水準にあります。広告とポッドキャスト消費の成長が今あることに、私たちは本当に満足しています。コンテンツに関しても複数のプロデューサーと契約延長をしています。ダウンロード数は増加しており、これはオフィスに戻り、通勤中にポッドキャストを聴く人が増えたためです。今、私たちにとってエキサイティングな時期です。私たちが気づいているのは、ポッドキャスティングの世界が非常に私たちに近づいてきていること、そして多くの大きなネットワークが規模を縮小し、初期投資が終了しつつあることです。」とコメントしています。
ではまた!