国際的なインターネット市場調査およびデータ分析を行うYouGovが米国ポッドキャストリスナー調査「The Podheads」を発表しました。今日はこのレポートを紹介します。
YouGov / The Podheads: US Audience Profile & Brand Rankings 2023
このレポートは米国のポッドキャストリスナーを調査したものですが、週に5時間以上ポッドキャストを聴く「ポッドヘッズ」とネーミングされたヘビーリスナーと、通常のポッドキャストリスナーを比較している点が注目ポイントです。
■ポッドキャストリスナーの数
ポッドキャストのヘビーリスナー「ポッドヘッズ」は2021年に18%、2022年に20%、2023年に22%と増加を続けています。
またポッドヘッズと、週に5時間まで視聴するライトリスナー「ライトポッダー」を合計すると米国人口の56%となっています。
■ポッドキャストリスナーの性別・年齢
ポッドヘッズは、通常のリスナーと比較して、性別では男性が多く、年齢では若年層が多い傾向が見られます。
■ポッドキャストリスナーの学歴・仕事・居住地
ポッドヘッズは、4年制大学を卒業している率が高く、フルタイムで働いている傾向がみられました。
また、日本では参考にならないデータではありますが、沿岸部、特に西海岸に多くのポッドヘッズが住んでいることを示す地域差も判明しました。
■ポッドキャストは何をしながら聴いている?
ポッドヘッズは、週に5時間以上ポッドキャストを聴くために、時間や場所やシチュエーションに関係なく、日常生活の中でかなりの頻度でポッドキャストを聴いている状態であることがわかりました。特に多いのが、家事をしながら(46%)、通勤中(45%)となっています。
■よく聞くポッドキャストジャンル
ポッドヘッズが聴くポッドキャストのジャンルは、2020年と2023年を比較すると「音楽」の伸びが顕著で、次いで「TV&映画」が伸びました。これらエンターテインメントジャンルが伸びている一方、「ニュース&政治」が大きく減少する傾向がみられました。
■ストリーミングビデオについてどう思うか?
ポッドヘッズは、オンデマンドビデオのストリーミングに週5時間以上を費やしている率も他のリスナーに比べて高いことがわかりました。ポッドキャストに時間を費やす人はビデオにも時間を費やすという傾向が顕著になっています。
■ポッドキャストリスナーとラジオリスナーの比較
ポッドヘッズは、ラジオのヘビーリスナーと比較して、より若く、若干高収入であることがわかりました。
■ポッドキャスト広告をどう思うか?
ポッドヘッズの65%がポッドキャスト広告に耳を傾けていることがわかりました。
これに対し「邪魔なのでスキップする。」と回答したのは35%となりました。一方で「邪魔だとは思わないし、興味もある。」と回答したのは20%、「邪魔だとは思うが、とりあえず聞いている。」と回答したのは21%もいることがわかりました。いろいろな意見がある状況ですが、66%がポッドキャスト広告が購入品の選択に役立っていると回答しているのは、広告配信の当社としては嬉しい結果です。
ではまた!