今回はIAB / PwCが発表した米国ポッドキャスト広告収入レポートを簡単に紹介します。
IAB / U.S. Podcast Advertising Revenue Study: 2023 Revenue & 2024-2026 Growth Projections
関連記事
IABが2023年の米国ポッドキャスト広告収入調査結果を発表
IABが2023年の米国ポッドキャスト広告収入調査結果を発表〜その2
■米国ポッドキャスト広告収入
2023年の米国ポッドキャスト広告収入は19億ドル(約2,580億円)で対前年比5%増の成長はしたものの、過去の成長ペースを比較すると鈍化していることがわかります。この成長鈍化の主要因は、広告市場全体が厳しかったことが指摘されています。実際、デジタル広告全体よりも高成長を維持しています。また、ポッドキャスト大手数社は二桁成長を維持したものの、中堅企業の減速がポッドキャスト全体の成長を鈍化させているとのこと。
■米国ポッドキャスト広告の四半期別収益シェア
四半期別のシェアをみると、第4四半期の売上シェアは横ばいとなっています。第4四半期はかつては収益に多大な影響を与えていましたが、ポッドキャストで主流となってきたブランディング広告はダイレクトレスポンス広告に比べて年末のホリデーセールにあまり重点を置いていないため、ここ数年は第4四半期は以前ほど影響がなくなっているとのこと。
■米国ポッドキャスト広告収入成長予測
米国ポッドキャスト広告は2024年には2023年の2倍以上の12%の成長率になると予測しています。2024年に20億ドルを超え、2026年には26億ドル近くまで上昇すると予測されており、今後3年間は楽観的な見通しが続いています。この背景には、効果測定の改善とプログラマティックバイイングの進化、ビデオやライブイベントに関連した収益が寄与するとしています。
■米国ポッドキャスト広告収入の業種別シェア
収益を業種別にみると、大きな収益を上げているのはニッチカテゴリーの合計となる「その他」がトップの27%でした。これは、ポッドキャスト広告が幅広い広告主にとって引き続き魅力的であることを示しているとしています。他、注目すべきは消費者向けパッケージ商品(CPG)と小売ブランドのシェアがそれぞれ4ポイント、5ポイント増加している点としています。
■米国ポッドキャスト広告収益のコンテンツジャンル別シェア
収益をポッドキャスト番組のジャンルでみると、2年連続でコメディーとスポーツがニュースを上回っています。特にコメディーは、著名なお笑いタレントの番組が牽引したこともあり過去2年間で4ポイント増加し、2023年第4四半期だけで268の新規広告主を獲得したジャンルとなっています。
ではまた!