YouGovが米国の成人約1,450人を対象に行った調査から、ポッドキャスト広告の実態が見えてきました。広告が流れると過半数がスキップする一方、煩わしさは他媒体より低く、スキップする人でも半数以上が検索や購入などの行動を取っていることが明らかになりました。音声と動画の効果はほぼ同等です。
調査の概要:米国成人の54%がポッドキャストを利用
YouGovは、ポッドキャスト広告が注目・信頼・行動をどのように生み出すかを分析したレポート「More than meets the ear: U.S. podcast ads report 2026」を公開しました。調査は2026年3月13日から4月1日にかけてオンラインで実施され、米国のサンプル数は1,450人超、18歳以上の成人を代表するよう加重されています。
このレポートによると、米国の成人の54%がポッドキャストを聴く、または視聴しています。なお、調査の基盤となるYouGovのパネルは、55以上の市場にまたがる3,400万人超の登録メンバーで構成されています。
スキップされるが、嫌われにくいポッドキャスト広告
ポッドキャスト広告が流れたとき、いつも広告に注意を向けると答えたのはわずか8%でした。半数(52%)はいつもスキップまたは聞き流し、さらに16%が「ときどき」そうすると回答しています。
一方で、最も煩わしい・邪魔だと感じる広告形式として多く挙げられたのは、オンラインディスプレイ広告(50%)、YouTubeなどの動画プラットフォーム広告(46%)、テレビ・動画ストリーミング広告(42%)、SNS広告(36%)、音楽ストリーミング広告(34%)でした。これに対しポッドキャスト広告は25%と、調査したどの広告形式よりも低い水準です。スキップできるという主導権が、煩わしさを和らげている可能性が示されています。
信頼度は従来メディアに次ぐ水準、最多はホストリード広告
ポッドキャスト広告が正直で信頼できると答えた人は14%で、テレビ(19%)とラジオ(19%)に次ぐ水準でした。YouTube・動画プラットフォーム(13%)を上回り、ディスプレイ広告(7%)やSNS広告(6%)を大きく上回っています。さらに、ポッドキャスト広告への不信は38%にとどまり、動画プラットフォーム広告の48%より低い結果でした。
広告タイプ別では、最も信頼できると答えられたのはホストリード広告(20%)で、スポンサー言及(12%)、録音済みのブランド広告(5%)を上回りました。
スキップする人でも行動につながる「コンバージョン力」
ラジオ・ポッドキャスト・ストリーミング音声を聴く人のうち51%が、広告を聴いた・見たあとに何らかの行動を取っています。最も多い行動はブランドサイトへの訪問(30%)とオンラインでの検索(30%)で、16%は購入にも至っています。
媒体別に見ると、ポッドキャスト利用者のコンバージョン率は60%で、ラジオ(53%)や音楽ストリーミング(54%)を上回りました。さらに注目すべきは、いつも広告をスキップする人でも55%が何らかの行動を取り、14%が購入していた点です。ときどきスキップする人では82%が行動し、34%が購入していました。スキップする層が必ずしも到達不能ではないことがうかがえます。
音声と動画はほぼ同等、重複する視聴者層が大きい
形式の好みでは、40%が動画ポッドキャストを好み、音声のみが28%、両方を同程度楽しむ人が27%でした。ただし、全国中央値の200%を超える高所得層は音声のみを好む傾向が強く、その割合は47%に上ります。
利用量で見ても音声と動画はほぼ同等で、週5時間以上視聴する人は動画が13%、音声が11%でした。米国の成人の45%が音声ポッドキャストを聴き、44%が動画ポッドキャストを視聴し、35%は両方を利用しています。動画でしか届かない層は9%にとどまります。コンバージョン率も、動画を好む人で60%、音声のみを好む人で65%と同程度であり、動画化はパフォーマンスを弱めるのではなく、関わり方を広げていると考えられます。