Sounds ProfitableとSignal Hill Insightsが2025年4月に公表した米国調査レポート「The Advertising Landscape: Reach」によると、米国成人の3割超が広告付きポッドキャストの月間利用者でした。広告媒体としてのポッドキャストの到達力や利用者像が明らかになっています。
米国最大規模の調査で明らかになったポッドキャストの位置づけ
Sounds Profitableは2025年1月から2月にかけて、Signal Hill Insightsと連携し、18歳以上の米国人5,005名を対象としたオンライン調査を実施しました。これは、米国におけるポッドキャストと広告に関する公開調査としては最大規模のものとされています。回答者は少なくとも1種類の広告付きメディアを利用していることが条件で、サンプルは米国の人口構成を代表するよう、最新の国勢調査データに基づいて重み付けされています。
調査では、各メディアの到達力(リーチ)、広告への注目度、各チャネルの信頼性、広告接触後の効果などが取り上げられました。今回公表された「The Advertising Landscape: Reach」は、シリーズの第1部にあたる到達力に関するレポートです。
月間利用率と認知から週次利用への流れ
広告付きメディアの月間利用率を見ると、Facebookが74%、広告付きのプレミアムTVストリーミングサービスが72%、Premiumではないものを含むYouTube(広告付き)が66%などとなっています。広告付きポッドキャストの月間利用率は31%でした。
ポッドキャスト全般(音声・動画を含む)については、94%が認知しており、74%が視聴・聴取経験あり、53%が月間利用者、37%が週次利用者という結果でした。試し聴き・視聴から週次利用への転換率は50%とされています。
月間ポッドキャスト利用者のうち、広告付きポッドキャストを利用した人は58%でした。
広告付きポッドキャスト利用者の属性
広告付きポッドキャスト利用者の年齢構成は、18〜34歳が39%、35〜54歳が38%、55歳以上が23%でした。米国の人口全体(18〜34歳29%、35〜54歳32%、55歳以上39%)と比較すると、若年層の割合が高い傾向がうかがえます。
性別構成では、広告付きポッドキャスト利用者の男性が58%、女性が42%でした。米国人口全体(男性49%、女性51%)と比べると、男性の割合が高くなっています。
毎日利用への転換と「PRIME」利用者
各メディアの月間利用者のうち、毎日またはそれに近い頻度で利用する層への転換率は、メディア全体の平均で70%でした。広告付きポッドキャストの場合は61%で、平均を下回っています。
レポートでは「PRIME」利用者という指標も用いられています。これは、毎日に近い頻度で利用し、かつ広告付きメディアの上位4つの選択肢のひとつに挙げる層を指します。月間利用者から「PRIME」利用者への転換率は、メディア全体の平均で32%でした。広告付きポッドキャストでは23%となっています。
人気ジャンルと視聴スタイルの多様性
過去30日間に消費したポッドキャストのジャンルを尋ねた結果、全体ではコメディが35%で最も多く、ニュース31%、スポーツ30%、政治トーク29%、トゥルークライム29%が続きました。月間広告付きポッドキャスト利用者に限ると、コメディ40%、ニュース39%、スポーツ37%が上位となっています。
ポッドキャストの大きな特徴として、視聴スタイルの多様性が挙げられます。レポートは、人々が好きな番組の音声版と動画版を行き来していることが分かってきたとし、ポッドキャストを最も多用途なメディアと位置づけています。
レポートが示す5つの要点
レポートの要点として、米国成人18歳以上の3割超が広告付きポッドキャストの月間利用者であること、月間利用者から毎日・「PRIME」利用者への転換率は平均を下回ること、ポッドキャストが18〜34歳にとって音声コンテンツへの入り口となり得ること、最も多用途なメディアであること、そして広告付きポッドキャストの利用者がブランドからのメッセージに注目していることが挙げられています。広告主はリスナーの情熱を活用できる一方で、ポッドキャスト側もリスナーのブランドへの情熱を活用できると示唆しています。