ニールセンが、米国の消費者がどのように音声コンテンツを聴いているかをまとめた四半期レポート「The Record」のQ1 2026版を公開しました。広告付き音声の聴取時間のうち、ラジオとポッドキャストが大きな割合を占めることが示されています。本記事では、レポートで報告された全体傾向と、主要なラジオフォーマットごとの動きを整理してご紹介します。

「The Record」とは
「The Record」は、米国の消費者が1日の中でどのように音声を聴いているかを示す四半期ごとのレポートです。ニールセンとEdison Researchのデータにもとづいており、広告付き音声に費やされる時間を独自の視点でとらえています。広告主が複数チャネルにまたがるマーケティングの効果を高めるために、消費者行動の変化を把握する手がかりとなる内容です。
Q1の全体像:1日あたり約4時間を音声に

米国の消費者は、1日に約4時間を音声コンテンツに費やしています。主要なほとんどの属性において、ラジオが1日の聴取時間に占める割合は前四半期から全体として上昇しました。これは、断片化が進むメディア環境のなかでラジオが底堅い力を保っていることを示しています。
広告付き音声の領域に絞ると、AM/FMラジオ(地上波とデジタルストリーミングの両方)とポッドキャストが、広告主にとって最も影響力のある接点であり続けています。レポートによれば、1日の広告付き音声時間の82%がラジオとポッドキャストに向けられており、ストリーミング音楽サービスに費やされるのは16%にとどまります。ポッドキャストの継続的な成長とラジオの安定した基盤的リーチを踏まえると、ラジオとポッドキャストを組み合わせた音声戦略を組まないことは、1日の広告付き音声聴取者の大半を取りこぼすことを意味する、とされています。
ラジオフォーマット別の動向
第1四半期には、リーチの大きい上位15のAM/FMラジオフォーマットにおいて、季節的な変化やさまざまな成長が見られました。
ニュースが時事関心の高まりを反映
- News/Talkは引き続き首位を維持し、ラジオ聴取全体(18歳以上)に占めるシェアは10.9%でした。Q4 2025の10.8%からわずかに上昇しています。
- All Newsも2.7%から2.9%へと増加しました。これらの動きは、第1四半期に高まった国内外のニュースへの関心と直接結びついているとされています。
アダルト・コンテンポラリーは年末商戦後に落ち着く
- 最も大きな変化が見られたのはAdult Contemporary(AC)です。年末の定番であるホリデーミュージック編成によりQ4は8.4%のシェアを得ていましたが、Q1 2026には7.1%へと落ち着き、過去の平均値に近づきました。
ポップ・カントリー・ロックは安定と成長
- Countryは5.8%で横ばいを維持しました。
- Classic Hitsは18〜34歳のシェアを5.1%から5.4%へ伸ばしました。
- Pop Contemporary Hit Radio(CHR)は4.3%で安定しました。
- Hot Adult Contemporary(Hot AC)は18〜34歳のシェアを4.9%から5.6%へ伸ばしました。
- Alternativeも18〜34歳で3.8%から4.2%へ成長しました。
この動きは、グラミー賞やアメリカン・ミュージック・アワードが開催され、人気アーティストの作品リリースが相次いだ第1四半期の状況と整合しています。
黒人・ヒスパニック向けフォーマット
- Urban Adult Contemporary | R&Bは5.1%で横ばいを維持しました。
- Urban Contemporary | Hip-Hop/R&Bは18歳以上で2.7%から2.8%へ、18〜34歳で4.6%から4.8%へと成長しました。6月のブラック・ミュージック・マンスを背景に、第2四半期にはさらに伸びる可能性があります。
- Mexican Regionalは3.1%(Q4の3.0%から上昇)を記録し、18〜34歳の聴取は3.4%から3.6%へ伸びました。
まとめ
Q1 2026のデータは、米国の消費者の広告付き音声聴取時間において、ラジオが支配的なシェアを占めていることをあらためて示しました。主要な消費者層で広がるリーチがその基盤となっています。「The Record」は、ラジオ全体を対象に、平均的な1日の利用状況と聴取シェアを四半期ごとに分析するレポートです。
参照元:
https://www.nielsen.com/insights/2026/the-record-q1-us-audio-listening-trends/


