米音声大手iHeartMedia(Nasdaq: IHRT)が2026年8月10日に発表した第2四半期(4〜6月期)決算は、売上高が前年同期比4.7%増の9億7,700万ドルとなりました。ポッドキャスト収益が20.7%増と伸び、デジタル音声部門が全体を牽引した一方、調整後EBITDAは前年をやや下回りました。

売上は4.7%増、営業利益はほぼ横ばい
iHeartMediaが2026年8月10日に発表した2026年第2四半期(2026年6月30日締め)決算によりますと、連結売上高は前年同期比4.7%増の9億7,700万ドルとなりました。政治広告収入を除いたベースでも3.5%増と、増収を確保しています。GAAPベースの営業利益は3,600万ドルで、前年同期の3,500万ドルから0.4%の改善となりました。
一方、連結の調整後EBITDA(利払い・税・償却前利益)は1億5,200万ドルで、前年同期の1億5,600万ドルから2.9%減少しました。ただし同社によれば、これは事前に示していたガイダンスレンジの中間値をやや上回る水準です。営業活動によるキャッシュフローは6,500万ドル、フリーキャッシュフローは4,600万ドルで、前年同期のマイナス1,300万ドルから大きく改善しました。
デジタル音声部門が全体を牽引
成長を支えたのはデジタル音声部門(Digital Audio Group)です。同部門の売上高は前年同期比12.4%増の3億6,400万ドルとなりました。内訳を見ますと、ポッドキャスト収益が20.7%増の1億6,200万ドル、ポッドキャストを除くデジタル収益が6.6%増の2億200万ドルでした。部門の調整後EBITDAは14.5%増の1億2,300万ドル、EBITDAマージンは33.8%に達しています。
同社によれば、デジタル音声部門の調整後EBITDAがマルチプラットフォーム部門を上回るのは、これで6四半期連続となります。会長兼CEOのボブ・ピットマン氏は、ポッドキャスト収益が前年同期比20.7%増で伸び続けており、ダウンロード数・ユニークリスナー数・収益・利益のいずれでも同社が首位のポッドキャスト・パブリッシャーであると述べています。
ラジオ部門は減収、動画ポッドキャストに活路
従来型のマルチプラットフォーム部門(放送ラジオなど)の売上高は、前年同期比1.6%減の5億3,600万ドルとなりました。広告主の消費動向に対する不透明感を背景に、放送・ネットワーク・スポンサーシップ収入が減少した一方、2026年が中間選挙の年にあたることから政治広告収入が増加しています。同部門の調整後EBITDAは39.2%減の5,900万ドル、マージンは10.9%へ低下しました。なお、Audio & Media Services部門の売上高は18.8%増の8,000万ドルと堅調でした。
ピットマン氏は、放送ラジオの資産が新たな「動画ポッドキャスト市場」の開拓を可能にしており、これがNetflixやディズニー傘下のHuluといった映像配信サービス上での成長機会になっていると説明しました。同社は同日、Disney+・Huluとの動画ポッドキャスト契約も発表しています。
財務基盤と今後の見通し
社長兼COOのリッチ・ブレスラー氏は、当四半期に4,600万ドルのフリーキャッシュフローを創出したことが下半期への自信につながっているとコメントしました。あわせて同社は、既存のABL(資産担保型リボルビング・クレジット・ファシリティ)の満期を2027年5月17日から2029年1月30日へ延長したことを明らかにしています(取引は2026年8月7日に完了)。
今後の見通しとして、第3四半期は連結売上高が1桁台半ばの伸び、調整後EBITDAが約1億8,000万〜2億2,000万ドルになると見込んでいます。2026年通期では、調整後EBITDAが約8億ドル、フリーキャッシュフローが約2億ドル、年内のコスト削減が1億2,500万ドル、プログラマティック広告収益が約50%増の約2億ドルになると予想しています。iHeartMediaは、毎月10人中9人の米国人にリーチする全米最大の音声企業と位置づけられています。
参照元:iHeartMedia, Inc. Reports Results for 2026 Second Quarter


