Cumulus MediaとSignal Hill Insightsの最新調査で、Netflixのポッドキャスト参入からわずか4か月で週次リスナーの62%が認知したと判明。スマートTV視聴は前年比19%増、最も使われる視聴先はYouTubeへ。動画化と「視聴のテレビ化」の最新動向を整理します。
調査の概要
本調査はPodcast Downloadシリーズの第16版で、Cumulus MediaとSignal Hill InsightsがQuantilopeに委託し、2026年4月21日〜27日に週次ポッドキャスト消費者600人を対象に実施しました。同シリーズは2017年以降、年2回行われています。今回は、プラットフォームの選好、動画化の進展、コンテンツ傾向、広告主の活用状況などを扱っています。
Netflixの好スタート
Netflixは2026年1月にポッドキャストを導入し、4月時点で週次消費者の62%がNetflixでポッドキャストを楽しめると認知していました。動画ストリーミングサービスがポッドキャストを提供していること自体の認知は76%に達します。直近半年で動画系の参入が相次ぎ、Netflixは1月にSpotify Studios、The Ringer、iHeartMedia、Barstool Sportsとの提携で幅広いラインアップを展開。Huluは2025年後半に開始し2026年2月に拡大、Tubiは2025年後半にAudiochuckと提携、2026年6月にはSiriusXMと組んで無料広告付きサービスへ番組を追加しました。Amazon Prime Videoは2024年にWondery関連で先行しています。プラットフォーム別の認知は、Netflix 62%、HuluとApple TVが各50%、Tubi 41%でした。
最も使われる視聴先はYouTube
米国で最も利用されるポッドキャスト視聴先は過去最高水準のYouTubeで、44%が「最も使う」と回答。Spotify(14%)、Apple(5%)が続きます。2019年7月時点ではAppleが29%で首位、Spotify 16%、YouTube 15%でしたが、構図は逆転しました。この傾向はEdison Podcast MetricsとTriton Digitalという2つの測定サービスでも裏付けられ、Tritonでは40%、Edisonでは37%がYouTubeを最も使うと報告。両社ともSpotifyは20%台前半、Appleは11〜12%としています。
視聴の「テレビ化」と動画選好
動画視聴の広がりにより、週次消費者の38%がスマートTVでポッドキャストを聴いており、これは前年(32%)から19%の増加です。EdisonのShare of Earでは、ポッドキャスト視聴時間の11%がスマートTVで発生し、スマートスピーカー(2%)の約6倍、2017年比で約4倍になりました。デバイス別では、モバイルが68%から71%、デスクトップ/ノートが26%から15%、インターネット接続型TVが3%から11%へと変化しています。また、能動的に動画を観ながら聴くことを好むと答えた割合は、2022年4月の30%から2026年4月には49%へ伸びました。スマートTV上のコンテンツではYouTubeが67%で最多です。
音声は依然として主役、広告耐性も上昇
動画利用が増えても、92%が「ポッドキャストを聴く」と回答し、「視聴のみ」は8%にとどまりました。音声体験は特に外出先で重要で、Edisonによれば視聴時間の67%は自宅で発生します。広告に対する許容度も上昇しており、2017年から2023年まで60分番組の理想的な広告量は3.6分で安定していましたが、2026年には4.7分へ増えました。Magellanによると2026年第1四半期の米ポッドキャストで広告に充てられる割合はわずか7.8%で、地上波テレビ(20〜27%)、ケーブル(25〜33%)、広告付きストリーミング(7〜15%)と比べて低水準です。加えて、ポッドキャストのホストはSNSのクリエイターの2倍影響力があるとされ、広告受容性の高さの背景になっています。
参照元:Podcast Download – Spring 2026 Report(Westwood One / Cumulus Media)