米Westwood Oneは、WPP Media、System1、TikTokによる調査「The Creator Effectiveness Playbook」をもとに、ポッドキャストのホスト読み広告やAM/FMラジオのタレント広告のベストプラクティスを紹介しました。冒頭2秒でのブランド名の提示と、エンターテインメント性によるポジティブな感情の喚起が鍵だとしています。

WPP Media・System1・TikTokによるクリエイター広告調査
Cumulus Media | Westwood One Audio Active Groupのチーフ・インサイツ・オフィサーであるPierre Bouvard氏は、2026年9月21日付のブログ記事で、WPP Media、クリエイティブテスト企業のSystem1、TikTokによる新たな調査「The Creator Effectiveness Playbook: How to Build Your Brand with Creators」を取り上げました。
同記事は、この調査がオーディオのタレントによる推奨広告やホスト読み広告にも役立つ知見を示していると紹介しています。調査の結論は、エンターテインメント性が感情を生み、早い段階でのブランド提示がブランドへの評価につながるというものです。
調査の方法
調査では、TikTokユーザー18万2,500人を対象に有料広告1,217本へのクリエイティブ反応を測定し、実際の市場でのブランドリフトデータと結び付けました。対象は世界8市場、メディア費用は7,100万ドルで、インプレッションは236億回に上ります。
ホストリード広告はブランド記憶を高める
System1とWPP Mediaは、クリエイター広告(ホストリード広告)が、ブランド認知と広告想起を組み合わせた「ブランド記憶リフト」をより大きく高めることを確認しました。
記事では、AM/FMラジオのホストに関する別の調査も紹介されています。Jacobs Mediaの「Techsurvey」では、「車内で最も聴きやすい」「無料」に次いで、DJやホストがAM/FMラジオを聴く主な理由に挙げられています。また、MARU/Matchboxの調査では、リスナーがホストに笑いや考えるきっかけ、地域とのつながりを感じることで長期的な関係を築いていることが示されています。
2つのベストプラクティス:冒頭2秒のブランド提示とポジティブな感情
調査が示す主なベストプラクティスは2つです。1つ目は、広告の最初の2秒以内に広告主の名前を伝えることです。2つ目は、エンターテインメント性によって強いポジティブな感情を生み出すことです。
早いブランド提示と強いポジティブな感情を組み合わせると、挑戦者ブランドなどの小規模ブランドでも、カテゴリーリーダーの大規模ブランドでも、ブランド認知リフトが大きく高まりました。特にクリエイター主導の広告は、小規模ブランドの認知向上に強いとされています。
「言って、見せる」で認知は7倍に

最近は映像付きで視聴されるポッドキャストも多いことから、System1は最初の2秒でブランド名を言うと同時に、ブランドを見せることを推奨しています。冒頭2秒にブランドの手がかりがない場合と比べ、この手法はブランド認知を7倍高めたとしています。
「早く、何度も」のクリエイティブ監査
記事では、すべての広告を視聴・試聴し、最初の2秒でブランド名が出ているか、30秒広告で音声によるブランド言及が5回以上あるかを確認する監査の実施を勧めています。
ラジオとポッドキャストは「Super Touchpoints」
記事は、Effieの調査も紹介しています。19のメディアを比較したこの調査で、AM/FMラジオとポッドキャストは6か月以内の短期的な売上効果で4位となり、6か月を超える長期的なブランド構築でも高い成果を示したことから、「Super Touchpoints」と評価されました。
退屈な広告のコストと、ユーモアの効果
Signal Hill InsightsとCumulus Podcast Networkによる過去5年の調査では、ポッドキャストのリスナーは面白く楽しい広告を好む一方、実際によく耳にするのは機能や利点を伝える理性的で退屈な広告だという結果が出ています。
Peter Field氏がIPA(英国広告実務者協会)のデータを分析した調査では、興味を引く広告は退屈な広告に比べて6.1倍のシェア成長を生みました。また、同じ成果を得るために退屈な広告に必要なメディア費用は、非常に大きな市場シェア成長で2.6倍、非常に大きな利益成長で2倍、大きなビジネス効果で2.6倍とされています。
System1のテストでは、最も面白い広告の平均星評価は3.4で、最も真面目な広告の2.2を上回りました。長期的な市場シェアの伸びは、最も面白い広告が1.03ポイント、最も退屈な広告が0.2ポイントで、約5倍の差がありました。
フォロワー規模にかかわらずエンタメ性が鍵
WPP MediaとSystem1は、クリエイターをフォロワー数でマイクロ(1万~10万)、ミッド(10万1,000~30万)、マクロ(30万1,000~100万)、セレブリティ(100万超)に分類しました。いずれの規模でも、最もエンターテインメント性の高い広告が高いブランド記憶を生んでいます。記事は、番組の規模にかかわらず、ホスト読み広告を面白く楽しいものにすることがブランドの知名度を高める鍵だとまとめています。
右脳的なクリエイティブ要素を活用する
System1は、ポジティブな感情を高める右脳的なオーディオ要素として、生き生きとしたキャラクター、展開するストーリー、はっきりした場所の感覚、生活の音、対話、言葉遊び、特徴的なアクセント、聴き取れるメロディのある音楽を挙げています。記事は、セールスマンシップとショーマンシップの両方を用いることが、より強いブランドと大きなビジネス成果につながると結論づけています。

