Spotify、Amazon DSPにポッドキャスト広告枠を追加

Spotifyは2026年7月6日、広告取引所「Spotify Ad Exchange」とAmazon DSPの直接連携を拡張し、ポッドキャスト広告枠を初めてグローバルに開放したと発表しました。あわせて日本を含む新市場での提供開始や、新しい取引形態の追加も明らかにしています。

今回の発表の概要

今回のアップデートにより、Amazon DSP経由で広告を出稿する広告主は、Spotify Ad Exchangeを通じてSpotifyのポッドキャスト在庫に音声広告を配信できるようになりました。これまでこの経路では、音楽関連の音声・動画在庫のみが取り扱われていました。今回の拡張で、ポッドキャスト枠が新たに加わった形です。

Spotifyによると、今回のアップデートは在庫へのアクセス経路をより直接的な連携へと深化させるものです。両社は、広告出稿からターゲットとなる在庫までの間に介在する仲介システムを減らし、より透明性が高く効率的な購入経路を実現するとしています。

日本を含む提供地域の拡大

今回の発表では、提供地域も拡大されました。オーストラリアと日本では、音声・動画の両フォーマットについて初めて提供が始まります。さらにインドでは、動画フォーマットの提供が加わりました。

SpotifyとAmazonの連携は今回が初めてではありません。両社は2025年10月に最初の連携を開始し、当時はアメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ブラジル、メキシコの9市場を対象としていました。その時点でSpotifyは月間6億9,600万人の利用者を、Amazonのプログラマティック在庫へと結び付けています。今回の日本・オーストラリア・インドの追加は、その提供地域を一段と広げるものです。

新たに加わった3つの取引形態

Amazon DSPの広告主は、Spotify Ad Exchangeを通じて、音楽・ポッドキャストのコンテンツに対して3つの取引形態を利用できるようになりました。

1つ目は、2025年10月の開始当初から利用されてきた「プライベートマーケットプレイス(PMP)取引」で、音楽・ポッドキャストの両在庫で引き続き利用できます。2つ目は「プログラマティック・ギャランティード」で、音声・動画の両方に対応し、Spotifyのファーストパーティ・オーディエンスデータに対して固定CPMを設定できます。3つ目は「オープンオークション」で、音楽在庫内の動画に適用され、リアルタイムの競争入札が可能になります。これらの取引形態は、予約型の確実な配信を重視する出稿と、オークションによる柔軟な購入とを、目的に応じて使い分けられるようにするものです。

ポッドキャスト枠追加の狙い

Spotifyは今回のポッドキャスト枠追加の根拠として、オーディエンスの構成と重複の少なさを挙げています。12~34歳のポッドキャストリスナーのうち、47%がSpotifyを最も好むポッドキャストプラットフォームとして挙げているとしています。

さらにSpotifyは、同社のポッドキャストネットワークが、広告付き音楽層に対して90%のユニークリーチを持つと説明しています。これは、ポッドキャストのリスナーの大部分が、音楽在庫だけでリーチできるリスナーと大きく重複しないことを意味します。すでにSpotifyの音楽支援型の在庫でキャンペーンを構築している広告主にとって、ポッドキャスト枠の追加は、既存オーディエンスへの接触頻度を高めるというより、ほぼ別のオーディエンスへの拡張として機能することを示唆しています。

両社のコメント

Spotifyで広告事業のグローバル責任者を務めるBrian Berner氏は、Spotify Ad Exchangeを、ストリーミングにおける大規模なエンゲージオーディエンスへの最も直接的で効率的な経路として構築していると述べ、ポッドキャスト枠の追加は、フォーマットを横断した高品質な在庫への一元的なアクセスを求める買い手の動きに応えるものだとしています。Amazon DSP供給部門ディレクターのChris Conetta氏も、オープンマーケット、キュレーテッド、ギャランティードの各取引を通じて、精度と柔軟性を備えたプレミアム音声在庫へのアクセスを容易にするものだと説明しています。

参照元:https://ads.spotify.com/en-US/news-and-insights/spotify-ad-exchange-amazon-dsp/