ポッドキャスト企業のAcastは2026年7月23日、2026年第2四半期の決算を発表しました。純売上高は7億7,560万スウェーデンクローナで前年同期比28%増、オーガニック成長率は29%となり、四半期として過去最高の売上を記録しています。

四半期として過去最高の純売上高を記録
ポッドキャスト企業のAcast(ナスダック・ストックホルム上場)は2026年7月23日、2026年1月から6月までの中間報告を発表しました。第2四半期の純売上高は7億7,560万スウェーデンクローナ(前年同期は6億670万クローナ)で、売上成長率は28%(前年同期は27%)となりました。
成長を牽引したのは北米と欧州の双方で、純売上高は北米で34%(前年同期は70%)、欧州で25%(同9%)増加しています。為替影響と買収を調整したオーガニック純売上成長率は29%(前年同期は32%)でした。
CEOのグレッグ・グレンデイ氏は、第2四半期もプラットフォーム上の広告主とクリエイターの双方により大きな価値を生み出し続けた結果、力強い成長の四半期となったとコメント。その成長が収益性へとつながりつつあり、コストに先行して売上を拡大するという戦略が意図どおりに機能していることを裏づけていると述べています。
全セグメントが二桁成長
第2四半期の純売上高は7億7,600万クローナに達し、同社にとって過去最高の四半期売上となりました。すべてのセグメントが今四半期も二桁成長を達成しており、欧州と北米はほぼ同額の増収額を寄与しています。北米は前年同期比34%増と急速に拡大を続け、欧州はより大きな売上基盤の上で25%増へと加速。その他市場もさらに17%増を上乗せしました。
同社は、この成果が質の高いタレントへの継続的な投資と、クリエイターと広告主を大規模に結びつける実績を反映したものだとしています。高品質なオムニチャネル広告への需要が拡大し続けるなか、より早い段階で予算に影響を与え、より広範な広告主層からより大きな出稿を獲得できる立ち位置にあると説明しています。
Apple Podcasts上での動画広告が始動
2026年5月、AcastはApple Podcasts上で初となる統合型動画広告キャンペーンの開始を発表しました。同社はApple Podcastsの新しい動画環境を大規模に収益化した最初の企業であり、グローバルブランドをポッドキャストの次の進化段階へと導いたとしています。第1弾のブランドとしてState FarmとT-Mobileが参加しました。現在、Apple Podcastsで動画対応となっている番組は180本以上にのぼり、1,000本を超えるエピソードを公開しています。
同社は、ポッドキャスターは音声か動画かで定義されるのではなく、オーディエンスとの関係性によって定義されると考えており、動画が視聴形態として重要性を増すなか、消費をより統一的に語る方向へ踏み出しているとしています。HLSを介したフォーマット横断のオーディエンス測定について、IABと業界標準の策定にも取り組んでいます。現在の報告値はRSSとHLSの消費を反映しており、第3四半期の報告までにYouTubeも含める見込みです。
ARPLVは26%増、収益性も改善
新指標である「リスン&ビュー」(ビューは現時点でHLSのみ)は11億2,000万(前年同期は11億200万)で、前年同期比2%増となりました。1リスンまたは1ビューあたりの平均収益(ARPLV)は0.69クローナ(同0.55クローナ)へと26%上昇しており、高付加価値なポッドキャスト在庫への広告主需要の高まりを反映した収益化モメンタムが続いています。
収益面では、EBITDAが5,770万クローナ(前年同期はマイナス4,320万クローナ)となり、EBITDAマージンは7%(同マイナス7%)。営業利益は3,160万クローナ(同マイナス6,640万クローナ)で、EBITマージンは4%(同マイナス11%)となりました。当期利益は2,730万クローナ(同マイナス7,970万クローナ)、希薄化前の1株当たり利益は0.15クローナ(同マイナス0.44クローナ)、希薄化後は0.14クローナです。営業活動によるキャッシュフローは5,010万クローナ(同マイナス5,340万クローナ)となりました。
売上が28%拡大した一方で調整後営業費用の伸びは8%にとどまり、グループ全体で明確なオペレーティングレバレッジが働いたとしています。
プレミアム番組の獲得と受賞
今四半期はプレミアムパブリッシャーのThe Washington Postが提携したほか、Andy Samberg氏、Akiva Schaffer氏、Jorma Taccone氏、Seth Meyers氏がホストを務める番組もネットワークに参加しました。さらに、話題の番組「The Comment Section with Drew Afualo」も加わっています。
また、2024年後半に買収したチームによるAcast Creative Studiosの「Divine Intervention」が2026年のピーボディ賞を受賞し、Acastのポッドキャスト「Pablo Torre Finds Out」が音声報道部門のピュリツァー賞を受賞しました。
Acastは世界最大のポッドキャスト専業企業として、14万を超えるストーリーテラーと4,000社以上の広告主を世界規模で結び付けています。オーガニック成長は長期目標を上回って推移しており、マージン拡大により2028年のEBITマージン目標に向けた道筋も維持されているとしています。


