独立系ポッドキャストプラットフォームのAcastが、ホストリード広告配信を効率化する「AdCollab」を発表しました。今日はこのニュースを紹介します。
Marketing Dive / Acast Enables Real-Time Podcaster and Advertiser Collaboration with “AdCollab”
Acast / Acast Unlocks Largest Self-Serve Marketplace of Podcast Influencers for Media Buyers
AdCollabはポッドキャストのホストリード広告の購入プロセスで発生する広告主とポッドキャスターの両者の手間を簡素化するものとのこと。
広告主にとって、ホストリード広告は効果が高いものの、発注の手間も多く、一つの番組ならともかく複数の番組に発注するのはかなりのやり取りが発生するという課題がありました。一方ポッドキャスターにとっても広告主とのやり取りが多く発生するためそれなりに負担があるものになっていました。
AdCollabはこれらの問題を解決するためのサービスで、広告主はAdCollabを使用することで、Acast Creator Networkの複数のポッドキャスターに対して同時に発注ができ、ポッドキャスターはAdCollabにより広告主とのやり取りを大幅に削減することができるといいます。具体的な仕組みは開示されていませんが、ポットキャスターと広告主間で発生する、キャンペーン内容、期間、開始時期、予算などのやりとりを管理画面上でリアルタイムに効率的に行えるような仕組みだと想像されます。
すでに2023年4月以来、Acastは米国、英国、スウェーデンのポッドキャスターと広告主を対象にAdCollabのベータテストを実施し、その結果ホストリード広告の予約にかかる時間が85%以上短縮されたそうです。
Acastの最高製品責任者マット・マクドナルド氏は今回の発表で「ポッドキャスト業界はホストリード広告の上に成り立っており、Acastでは過去10年間、リスナーにシームレスな体験を提供すると同時に、ポッドキャスターがその技術から利益を得ること、そしてブランドがこの広告フォーマットを通じてROIを高めることを同時に可能にするツールを開発してきました。AdCollabはその進化と、ポッドキャストの収益化とキャンペーンパフォーマンスのロングテール化に対するAcastのビジョンを示しています。」とコメントしています。
ちなみに、Acastは2014年のサービス開始以来、ポッドキャスターに2億5,000万ドル以上を支払ってきているそうです。すごい規模感ですね。
ではまた。