ポッドキャストと広告は、スピーカーよりヘッドホンで聴くほうがメッセージの説得力が増す

今回はマーケティング調査会社Ariyhが公開した「ヘッドホンで説得力アップ」という記事を紹介します。スピーカーで聴くのと比べヘッドホンで聴く方がメッセージの説得力が増すというのです。どういうことなのか気になりますよね。

Ariyh / Headphones make you more persuasive

カリフォルニア大学で行われた実験で、あるポッドキャスターの話を聴取している時に新しい本の宣伝が行われる場合、「料理中にスピーカーから聴いている時」、「通勤時にヘッドフォンで聴いている時」の2つのシチュエーションではどちらが本を購入したくなるかという検証が行われました。

結果は、ヘッドホンの方が効果があったというものです。

わかったこと。
・ポッドキャストや音声広告は、スピーカーではなく、ヘッドホンでリスナーに届けるほうがよい。
・ヘッドホンで聴くポッドキャストの広告は、車のスピーカーから聴くラジオの広告よりも効果が高い。
・ヘッドホンはスピーカーで聴くより、人は物理的にも社会的にも話し手との距離が近く感じられる。
 そのため、話し手に対してより親近感や共感、メッセージへの説得力など、より良い印象を与える。
・話し手宛のメールは、ヘッドホンで聴いた人の方が、スピーカーで聞いた人に比べて2倍以上に。
・スピーカーでもヘッドフォンでも、音質が非常に重要。
 高音質により、よりスマートに聞こえ、人々はそのコンテンツをより好きになる。

なぜそうなるのか?
・音の方向や距離を把握することで、私たちは安全に移動し、危険から身を守ることができます。
・スピーカーよりヘッドホンの方が、自分の頭の中から声が聞こえてくるような感覚を味わえる。
 そのため話し手が物理的に近くに感じられ、感情的・社会的な親近感にもつながる。

例外は?
・ヘッドフォンで聴くと感情が高まるため、物議を醸すテーマだと逆効果になる可能性がある。
・話し手がロボットのような声、単調な声、リスナーに馴染みのある人である場合、効果は強くない。

今回の実験結果を活用する方法は?
・ヘッドホンで聞いている人が多いので、ポッドキャストで広告を出す。
・ラジオで宣伝する場合は、ヘッドホンを使っている人が多い時間帯に集中するようにする。
 例えば、勤務時間や通勤時間帯など。
・小売店では、商品横に体験スタンドを設置し、ヘッドホンと商品説明の音声コンテンツを用意する。
・音声メッセージは、製品の使用体験に関連する感情を喚起することに重点を置くべき。
・実用的な目的で購入されるものよりも、喜びや体験のために購入されるものに向く。
・話し手の説得力を最大限に引き出すには、集中した低いトーンで話してもらうのが効果的。
・高品質な音声は、話し手を20%近く賢く見せ、コンテンツをより良く、より重要なものと伝わる。

なかなか興味深い検証結果でしたね。またこういうデータがあれば紹介していきます。
ではまた!