ロシア当局の削除要請を受けて、Apple Podcastから2つのロシア語のニュース番組が削除されたと報じられました。今日はこのニュースを紹介します。
Meduza / Apple has removed Meduza’s flagship news podcast ‘What Happened’ from Apple Podcasts, without explaining the reason Earlier this summer, the Russian state censorship authority had asked Apple to block the show
Tech News / Apple bows to Russian govt order, removes ‘What Happened’ news podcast
もともと、この夏の初めからロシア国家検閲当局はAppleに対し一部のポッドキャスト番組をブロックするよう要請していたそうです。ロシア側が指摘していたのは、ロシア報道機関のMeduzaと、同じくロシアの独立系報道機関のHolod Mediaが運営するポッドキャスト2番組です。今回ロシア側の要望をAppleが受け入れた形で、Apple Podcastから先日、運営元に理由を説明することなく削除されたというものです。
Meduza / What Happened
Holod Media
Meduzaは、ロシアで法律に違反しており公式に禁止されたメディアと指定されており、Holod Mediaはロシア軍の信頼を傷つけたというロシア当局から苦情を受けていたといいます。
MeduzaはAppleからの削除に関する通知を公開しており、「あなたの番組に問題が見つかりました。Apple Podcastsで視聴できるようにするには、この問題を解決する必要があります。あなたの番組は Apple Podcasts から削除されました。」という内容からは、まったく削除理由がわからず、どう問題を解決すべきなのか読み取れないものだったそうです。
MeduzaはApple Podcasts以外のプラットフォーム、Castbox、Spotify、Google Podcasts、YouTube、Meduzaアプリ、Meduza公式サイトなどでも聴取可能となっており、Apple Podcastsで削除されたところでリスナーが全く聞けなくなる状態ではありませんでした。
なお続報として、削除されてから2日後、Apple Podcastsで再び利用可能になったそうです。復活となった理由もAppleは説明していないとのこと。色々騒がれたからでしょうか。
今回、ロシアの現政権に批判的なポッドキャスト番組が削除されるということが、ロシアにおけるメディアの自由と検閲の状況、そしてニュースを届けるポッドキャスト配信プラットフォームの役割や将来について強い不安を感じさせる出来事だと思います。今後も注視していき続報あればお伝えしていきます。
ではまた。