LivewireがiOS 17アップデートによるApple Podcast自動ダウンロード処理方法変更の影響を報告

2023年10月11日、AppleがiOS 17アップデートにおいてApple Podcastの自動ダウンロードの処理方法を変更しました。これについてはすでにお伝え済みですが、この変更がApple Podcastsのダウンロード数にどのような影響を与えたのか、Livewireが調査結果を発表しました。今日はこのレポートを紹介します。

LIVEWIRE LABS / Tracking the impact of the auto-downloading changes to Apple Podcasts in iOS 17

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基本的には聴かれなさそうなエピソードは、デバイスのストレージを無駄にしないようにエピソードをダウンロードせず、新しい未再生エピソードのダウンロードにフォーカスする形に変更されています。これにより、実際にエピソードを聞く人との乖離が減る方向になるため、いままでよりもダウンロード数が信頼できるデータになるわけですが、数値面だけで見ると減少することが想定されていました。

今回Livewireが発表した調査結果は、無料のオープンソースポッドキャストプレフィックス分析サービス「Open Podcast Prefix Project (OP3)」が公開している、1,000以上の番組から月間1,000万以上のダウンロードを追跡するデータを2023年12月10日までの期間で集計したものです。

■iOS 17の普及度は?

リスナーが iOS 17以降にアップデートするまではApple Podcastsのダウンロードに影響はないため、まず知りたいのは、リスナーがどのくらいのiOS 17にアップデートしたのかです。

Apple PodcastsのユニークリスナーのOSバージョン別推移を表したグラフをみると、iOS 17は非常に迅速に展開されており、2023年8月には数人のベータ テスターが参加し、9月18日以降に最初の増加が見られ、11月19日から大幅に増加し、12月でいったん頭打ちにという推移となっています。結果、現時点でApple Podcastsリスナーの70%以上がiOS 17以降を使用していることがわかります。

今後の推移としては、iOS 17にアップデート出来ない古いモデル、例えばiPhone X、iPhone 8以前のモデルなどはこのまま使われるのであれば、iOS 17の比率がこれ以上伸びないと考えられます。

■Apple Podcastsのシェア推移

2023年8月1日から2023年12月10日までのポッドキャストアプリのシェア推移をみると、11月以降シェアが落ちていることがわかります。

■影響が大きく出る番組のApple Podcastsのシェア推移

上記の全体から、Apple Podcastsのリスナーの割合が高い番組、エピソード更新頻度とエピソード数が多い番組、頻繁にフォロー・フォロー解除が繰り返される番組など、今回の変更の影響が大きく出ると予想される28番組を抽出し、ポッドキャストアプリのシェア推移をみると、先程の全体よりも、11月以降シェアが明確に落ちていることがわかります。

これにより、Apple Podcastsのダウンロード数の減少はおよそ7%〜8%となっています。結構な影響ですよね。日本でも同様の傾向になるのは確実なので、今後もこの領域はチェックしていきたいと思います。

ではまた!