昨日お伝えした米国でのGoogle Podcastsアプリのサービス終了について、The Verge編集長のデービッド・ピアース氏が「Google Podcastsは消えた、そしてGoogleへの信頼も消えた」と題した批判記事を公開しました。今日はこのニュースを紹介します。
The Verge / Google Podcasts is gone — and YouTube Music can’t replace it
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「Google Podcasts」が2024年後半に提供終了へ、ポッドキャストは「YouTube Music」に一本化
ついに米国のGoogle Podcastsアプリがサービス終了、今後はYouTube Musicでの聴取へ
デービッド・ピアース氏は、The Vergeの編集長で、前職はProtocol、The Wall Street Journal、Wiredに在籍していた、業界で影響力を持つ人物です。
彼の主張を以下簡単にまとめました。かなり辛口ですね。
Google Podcastsの終了は、「Googleサイクル」と呼ぶプロセスの最新事例
世界中の情報を整理してアクセスできるようにするという Googleの使命に合致するという大げさな言葉で新しいサービスを立ち上げ、すぐにいくつかの優れた機能で更新し、すぐにその存在を忘れたようで、最終的には会社の別の部門から競合製品を立ち上げ、明らかにその製品を非推奨にし、新しい競合製品に焦点を移し、そして数年後についにその製品を本当に廃止するサイクル。今回もまた同じパターンで終了となった。
Googleはポッドキャストで素晴らしいことをするチャンスがあった
ポッドキャストの発見は問題であり、何時間ものオーディオの中に埋もれた情報を見つけることは課題だった。Googleがすべきだったのは、実際にサービスを連携させる方法を見つけることだった。YouTube Shortsで気に入ったポッドキャストを見つけたら、Google Podcastsでそのポッドキャストをワンタップで購読できる方法を提供すべきだった。Googleでトランスクリプトを検索できるようにして、オーディオの中で、探している瞬間や洞察を見つけられるようにすべきだった。
YouTube Musicへの移行には、非常に単純で近視眼的な論理が働いている
Googleの社内会議で「YouTubeでポッドキャストをみんなに見てもらえれば、動画の視聴数も増え、広告ももっと表示できる」という意見が出ることは想像に難くない。Googleは、既存の広告在庫を他の場所でも配信する方が簡単だからという理由で、Google Podcastsアプリの廃止を決めた。
もともとGoogle PodcastsはYouTubeのポッドキャストよりも優れていた。YouTubeアプリは無料ユーザーにとってはバックグラウンドで再生できないため役に立たない。またオーディオポッドキャスト、ビデオポッドキャスト、ポッドキャスト以外のビデオ、その他すべてが混在して混乱する。そしてYouTube Musicアプリは依然として音楽に大きく偏っている。ポッドキャストは脇役扱い。YouTube Musicが5年後も存在しているとは思えない
Googleの過去の動きを見る限り、このアプリが5年後も存在しているとは思えない。幸いなことに、 Pocket Casts、Overcast、Antennapod、さらにはApple Podcastsなど、優れたポッドキャストアプリはたくさんある。そしてSpotifyやPandoraも、少なくともすぐになくなることはないだろう。Google PodcastsユーザーはポッドキャストにYouTube Musicを使うべきではない。Googleサイクルから抜け出そう。
たしかに、Google Reader、Google+、Google Glass、Google Video、Google Health、Google Duo、Google Allo、Google Wallet・・・など、終了したサービスは数え切れないほどありますね。とはいえ、僕はYouTube Musicは5年後も存続しているんじゃないかと思います。
ではまた!