日本最大級のオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」を運営する株式会社オトバンクが、視覚障害者や経済的理由により学びの機会が限られている子どもたちへオーディオブックを届ける共同プロジェクト「耳の図書館プロジェクト」を2026年5月15日に始動しました。企業のCSR・サステナビリティ活動と連携しながら、身体的・経済的な制約を越えた「読書の自由」を社会に広げることを目指す取り組みです。

「耳の図書館プロジェクト」とは
「耳の図書館プロジェクト」は、オーディオブックを活用して教育格差や情報アクセスの壁を解消するCSR共同プロジェクトです。参画企業からの支援金を原資に、オトバンクがプロジェクト限定の特別価格でオーディオブック利用権を提供することで、支援のインパクトを最大化する仕組みを採用しています。
支援の流れは次のとおりです。企業が参画を決定すると、オトバンクが最適な支援団体とのマッチングを提案します。支援対象者には「耳の図書館」利用権が発行され、1年間オーディオブックを自由に楽しめる環境が提供されます。
現在のパートナー支援団体
プロジェクト発足時点で2つの団体がパートナーとして参画しています。
ひとつ目は株式会社ミライロです。「バリアバリュー」を企業理念に掲げ、障害のある当事者の視点から社会のバリアをバリュー(価値)に転換するインフラやソリューションを提供しています。デジタル障害者手帳「ミライロID」の普及や企業向け研修・コンサルティングを通じて、障害者とその家族が今日を楽しみ明日を期待できる社会を目指しています。
ふたつ目は特定非営利活動法人エッジ(NPO EDGE)です。ディスレクシア(読み書きに困難を示す学習障害)の正しい認識の普及と支援を目的として2001年10月に設立された団体で、ディスレクシアのすべての人が活き活きと暮らせる社会の実現を目指しています。
プロジェクト発足の背景:深刻化する情報格差と教育格差
本プロジェクトが生まれた背景には、日本社会が抱える二つの深刻な課題があります。
子どもの貧困と学習格差
厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」によると、日本の17歳以下の子どもの貧困率は11.5%に達しており、約9人に1人が貧困状態にあるとされています。また文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」では、世帯年収400万円未満と1,200万円以上の世帯を比較した場合、学校外教育費(補助学習費)に約4倍の開きがあることが示されており、経済力が直接「学びの量」に直結している現実があります。
視覚障害者・読書困難者の情報アクセス
厚生労働省「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」によると、日本の障害者総数は人口の約9.3%にのぼります。中でも視覚障害者は、紙の書籍を中心とした情報社会において深刻な情報格差(デジタル・ディバイド)に直面しています。2019年に「読書バリアフリー法」が施行されたものの、すべての人が等しく文字・活字文化を享受できる環境整備は依然として急務です。
プロジェクトが目指す多角的なウェルビーイング
「耳の図書館プロジェクト」は、オーディオブックを活用することで「読書=目で文字を追う」という固定観念を解き放ち、三つの観点からウェルビーイングの向上を目指します。
身体的価値として、視力低下や身体的負荷によりページをめくることが困難な方でも、耳を通じて読書に没頭できる環境を提供します。精神的価値として、「本が読めない」という喪失感を「読める」喜びへと変え、知的好奇心を満たすことで自己肯定感の向上に寄与します。社会的価値として、共通の話題によるコミュニケーションや学習を通じた就労・進学のチャンスを広げ、社会とのつながりを強化します。
オーディオブックとは
オーディオブックとは、ナレーターや声優が本を朗読した「聴く本」です。耳だけで読書を楽しめるため、ランニング中や電車・車での移動時間、家事の最中など生活のあらゆるシーンで「ながら読書」が可能です。近年はスマートフォンやワイヤレスイヤホンの普及、聴き放題サブスクリプションプランの浸透を背景に利用者が急増しており、紙・電子書籍に続く「第3の書籍」として広がりを見せています。
audiobook.jpとオトバンクについて
「audiobook.jp」は2007年配信開始の「FeBe」をリニューアルし2018年3月にスタートした日本最大級のオーディオブック配信サービスで、2024年2月に会員数が300万人を突破しています。運営元の株式会社オトバンク(本社:東京都文京区、代表取締役社長:久保田裕也)は2004年に「聞き入る文化の創造」を掲げて創業。現在は企業向けポッドキャスト企画・制作や法人向け音声サービスも展開しています。
「耳の図書館プロジェクト」への参画・問い合わせは公式サイト(https://www.otobank.co.jp/wellbeingpartnership)より受け付けています。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000609.000034798.html


