Veritonic調査結果「YouTubeでのポッドキャストリスナーは広告スキップ率が高い」

Veritonicが米国のYouTubeでのポッドキャスト利用に関する最新のレポートを発表しました。今回はこのレポートの中から一部を紹介したいと思います。

Veritonic / Podcast Consumption on YouTube

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今回の調査はポッドキャストを毎日または毎週聴いており、YouTubeで少なくとも1つのポッドキャストを視聴したことがあると回答した米国内の300人以上を対象に、2023年6月に実施したものです。

■YouTubeでのポッドキャストリスナー
YouTubeでのポッドキャストリスナーの78%が、ポッドキャストを視聴するために動画アプリの無料版を利用しており、47%は少なくとも週に1回はYouTubeでポッドキャストを視聴し、36%は毎日視聴していると回答しています。

■YouTubeでポッドキャストを視聴する理由
視聴する理由は、54%が「ホストとゲストが会話しているのを見るのが好き」と回答しています。また35%は「音声ストリーミングサービスでポッドキャストのエピソードを聴いた後、YouTubeで視聴する」と回答しています。凝った映像である必要はなく、収録の様子を録画したものを用意するだけでリスナーには受け入れられると考えられます。

■YouTubeでポッドキャストを視聴する場所
視聴する場所は、88%が自宅で行われているのに対し、仕事中は7%、公共交通機関での通勤中は3%となりました。画面を見ることが前提になっているためか、他の音声プラットフォームに比べてながら聴きではなく、自宅でじっくり聞かれる率が高い傾向がみられます。

■YouTubeでポッドキャストを視聴するデバイス
デバイスについては、YouTubeでのポッドキャスト視聴の46%はモバイルデバイスで、39%がPC、15%がテレビと続きました。また、55%がYouTubeアプリを使い、45%がブラウザ経由でのYouTube視聴とのこと。

■YouTubeでのポッドキャストリスナーの広告受容度

YouTubeでのポッドキャストを視聴する際にでる広告を邪魔だと感じる人は58%もいることが判明しました。一方、広告が気にならないと回答した人は42%でした。音声広告は他の広告に比べて広告受容性が高い傾向を示すレポートが多い中、YouTube広告においてはそうではないという結果となっています。

■YouTubeでのポッドキャストリスナーの広告スキップ率

YouTubeでポッドキャストを視聴している時に出る広告についてリスナーがどう対応するかという興味深い調査結果も発表されました。なんと55%が「ときどきスキップする」、33%が「必ずスキップする」と回答しています。「広告をスキップしない」のはわずか12%です。通常の音声広告については、完全聴取率は93%〜97%と非常に高い数値とされていますが、それとは大幅に異なる結果になっています。

YouTubeでのポッドキャストリスナーが広告をスキップする率が高い理由について考えられるのは、通常のポッドキャストプラットフォームに比べてスマートフォンを手元において画面を見ている状況が多いのでスキップボタンを押しやすい、動画広告をスキップするのに慣れておりポッドキャストでも同じようにスキップするといったことが考えられます。

なお広告スキップ率は高いものの、YouTubeでポッドキャスト視聴中に広告を見た人のうち70%は広告のウェブサイトを時々訪れると回答しており、広告効果がまったくないというわけではないそうです。

いずれにせよ、今回のレポートで感じたのは、通常の音声プラットフォームとはリスナーの動向がかなり違っており、YouTubeのポッドキャストと、他のポッドキャストでは広告戦略も変える必要があるということです。またビデオポッドキャスト関連についての動向はお伝えしていきますのでお楽しみに!
ではまた。