米Podcast Reviewが「2023年のベストポッドキャスト10」を発表、アメリカではどのような番組が高評価なのか?

Podcast Review は2018年に創刊された、詳細なポッドキャストレビュー、著名なポッドキャスターへのインタビュー、最高のポッドキャストリストを掲載するオンラインマガジン。そんなPodcast Reviewのスタッフが2023年に選出した10番組はどんな番組だったのでしょうか?以下概要を紹介していきます。

Podcast Review / The 10 Best Podcasts of 2023

10位 Search Engine

ホストであるP・J・フォークトが、「飛行機のコーヒーは安全ですか?」「動物園の動物は実際監禁されていると感じていますか?」など眠れないときにインターネットに尋ねるような質問に答える番組。面白い切り口の番組ですね。

9位 Imperfect Paradise

アントニア・セレイジドがホストを務める、カリフォルニアをテーマにした番組。アメリカ人のアイデンティティーを照らし出し、夢想家や策謀家の故郷としてのカリフォルニアの評判、悲痛な不平等、多様なコミュニティー、密集した都市と野生の場所のユニークな組み合わせを強調する登場人物を紹介するという内容です。

8位 The Dream

ジャーナリストのジェーン・マリーがホストを務める調査番組。テーマは、マルチ商法、ウェルネス、ライフコーチなどのビジネスの裏側に迫る番組です。毎回考えさせられるテーマが高く評価されています。

7位 Heavyweight

ジョナサン・ゴールドスタインがホストを務め、人々の人生を形作る物語を掘り下げ、より良い結末を生み出す手助けをする番組。業界関係者の間で高く評価されている番組でしたが、残念なことに支援していたSpotifyはコスト削減のため来年契約を更新しないことを発表しています。

6位 Ghost Herd

ジャーナリストのアンナ・キングがホストを務め、複雑な核廃棄物の浄化から謎の牛切断事件まで、アメリカ北西部の複雑な物語に全国的なスポットライトを当てる番組。権力に切り込むジャーナリストならではの切り口が評価されています。

5位 If Books Could Kill

マイケル・ホッブズとピーター・シャムシリがホストを務め、アメリカ文化と政治の考え方に関する人気のノンフィクション本を紹介する番組。人気のある自己啓発本の誤りを暴くことなどで注目を集めています。

4位 Classy

クリエイターのジョナサン・メンジバーがホストを務め、パルメザンチーズからゴッドファーザーに至るまでのステータスシンボルを調査し、階級がどのように私たちの世界観とその中での私たちの居場所を形作っているのかについて考察する番組。示唆に富んだ面白いポッドキャストとして評価されています。

3位 You Didn’t See Nothin

ジャーナリストのヨアンス・ラクールがホストを務め、1997年に白人の十代の若者たちに残酷に襲われた13歳の黒人少年レナード・クラークの暴行に関する自身の報道を遡り、25年以上にわたるシカゴの政治史と州と市民の暴力に関するメディア報道を調査する番組です。単なるトゥルークライムとは異なり、自身の報道を振り返る切り口が新鮮です。

2位 The Girlfriends

キャロル・フィッシャーがホストを務め、元恋人の妻の失踪事件を調査するトゥルークライム番組。女性の視点を重視しており、男性が妻を殺害したという事件を内側から描くスタイルです。Apple Podcast総合ランキングでもトップをとっており、オリジナル音楽を収録したサウンドトラックアルバムもリリースされているなど注目を集める番組で、高評価なのは納得です。

1位 The Retrievals

活動家のスーザン・バートンがホストを務める、失踪事件や未解決事件を扱ったトゥルークライム番組。シリアル・プロダクションとThe New York Timesが制作。女性の痛みとその背景にある物語をテーマにしている点が特徴で、母親になろうとする数十人の女性が訪れたエール大学の不妊治療クリニックで繰り広げられた衝撃的な出来事が描かれています。リスナーにとって忘れられない緊急性と鋭い洞察をもたらすと高く評価されています。

今回海外のポッドキャストを改めて聴いてみて、日本の人気番組とはかなり違う番組が評価されているということを感じました。米国でトゥルークライムが人気なのは、テレビやラジオでは放送されていないポッドキャストならではの興味深いコンテンツがたくさん存在しているからですね。非常に勉強になりました。
ではまた!