BuzzFeed Newsの元編集長であり、The New York Timesのメディアコラムニストであるベン・スミス氏と、Bloomberg Media Groupの元CEOであるジャスティン・B・スミス氏によって設立されたニュースサイト「SEMAFOR」にて、ポッドキャスト業界に関するコラムが掲載されました。今日はこのニュースを紹介します。
Semafor / The incredible shrinking podcast industry
この記事の中で、業界にマイナスのインパクトを与えたのはApple Podcastのダウンロード数のカウント変更によるものであるとしています。
過去2週間に番組のエピソードを5つも聴いていないユーザーの自動ダウンロードを停止し始めたことで、ダウンロード数が多くの番組で劇的に減少したと指摘。多くのポッドキャスターはリスナーの減少について沈黙を守っていますが、ある有名なポッドキャスターは「ダウンロード数の減少が40％にも達する番組もある」と語り、あるポッドキャスト業界関係者は「定期的に配信しているほぼすべてのポッドキャストが、莫大なダウンロード数減少となった」と語っているそうです。
Appleは広告主にとって、ポッドキャストの実際のリスナー数をより現実的に把握することができるのは良いことだとしています。Sounds Profitableは、より正確なリスナー情報とより効果的な広告につながるとしてAppleの対応を支持しています。
記者のマックス・タニ氏は、「今回の変更に対する反応は、軽い苛立ちから正当な警戒心まで様々です。一部の広告契約は、番組にはもはやいないリスナーがいる前提で結ばれていました。今回の変更は、一部の番組が最低ダウンロード数の契約を満たすのに苦労する可能性があることを意味します。主要なポッドキャストがどれだけリスナーを失ったかを語らないという事実は、多くの大手番組がリスナー数の減少を認める準備ができていないことの表れです。」と語っています。
全体の影響はまだ明確には把握されていませんが、世界的なポッドキャスト・パブリッシャーであるAcast社は、今回の変更により、総ダウンロード数が10％減少すると予想しています。
日本でもこの影響は少なからず受けそうです。引き続き注視していきたいと思います。
ではまた。
