今回は、Podcast Strategy Weeklyのクリス・ストーン氏が「ポッドキャストに“ビデオ”が必要な本当の理由」と題したコラムを紹介します。

Chris Stone / The real reason you need podcast video.
2025年、ポッドキャスト業界では「動画に対応すべきかどうか」が大きな議論となっています。
動画化のメリットとしては、リーチ拡大、アルゴリズムによる発見性向上、視聴者の明確な嗜好が挙げられます。一方で、消費率の低下、制作コストの増加、フォーマットの制限といったデメリットも存在します。私自身は基本的に動画を支持していますが、当然ながら前提条件があります。
トーク形式の番組であれば動画は効果的ですが、物語性の強いドキュメンタリー型ポッドキャストなど、複雑な形式では必ずしも適しません。では、動画を“具体的に何のために”使うべきか?
一般的には「番組のビデオクリップをSNSで公開することで新規リスナーを獲得できる」と言われています。私も以前はそう信じていました。しかし先週、ポッドキャストと動画の関係性についてデータを分析したところ、私の考えは大きく変わりました。
私が担当する番組がソーシャルプラットフォームで 100万回再生 を達成した際、何が起きたのか。
その結果は、ポッドキャスト戦略を再考させるものでした。■100万回再生の“意外すぎる”結果
私は New Statesman のポッドキャストおよび動画責任者として、ここ数ヶ月動画施策を強化し、ソーシャル向けの動画クリップを積極的に投稿してきました。
その結果、2週間前に過去最高の成果を記録し、1週間で100万回以上の視聴を獲得しました。
しかし驚くべきことにーー
ポッドキャスト本編の再生数にはほとんど影響がなかったのです。通常であれば、SNSでバズったクリップの元エピソードが急上昇することを期待します。
ところが、該当エピソードは視聴数の平均値のちょうど真ん中程度で、特別伸びることはありませんでした。さらに、その週で最も再生されたエピソードに付随するソーシャルクリップは、平均よりやや高い程度のパフォーマンスに留まりました。
両者の間に相関は見られず、そこから導かれる結論は明確です。「ソーシャル動画は、ポッドキャストの再生数を直接押し上げるわけではない」
■では、動画は意味がないのか?
「それならSNSでポッドキャスト動画を出す意味はない」と思われるかもしれません。
確かに目的が“本編の再生数だけ”であれば、その通りかもしれません。しかし私は、動画にはそれ以上に重要な役割があると確信しています。
そしてその役割こそが、あなたのポッドキャストに大きな差をつくる鍵になります。もしSNSに動画クリップを投稿しなければ、その大事な機会を失うことになるのです。
今回の紹介は以上です。
それでは、また。



