株式会社オトバンクのポッドキャスト事業「PitPa」は、記事をもとにポッドキャストの制作工程をAIで自動化する新システムを開発しました。従来と比べて制作コストは約10分の1、実働時間は数分程度に短縮できるとしています。
記事からポッドキャストを自動生成する新システム
株式会社オトバンク(本社:東京都文京区、代表取締役社長:久保田裕也)が展開するポッドキャスト事業「PitPa」は、記事をもとにポッドキャストの制作工程をAIで自動化するシステムを開発したと発表しました。
本システムでは、記事周辺の情報収集から、耳で聞いて理解しやすい口語台本の作成、AIによる音声収録、BGM制作、各ポッドキャスト配信プラットフォームへの公開までを一気通貫で行います。これにより、従来のポッドキャスト制作と比較して制作コストは約10分の1程度、実働時間は数分程度に短縮することが可能になるとしています。
数日かかっていた制作を数分へ
高品質なポッドキャストの制作には、情報収集、構成・台本作成、収録、音声編集、配信など多くの工程と専門知識が必要とされてきました。特に、企業やメディアがすでに保有している記事やニュースなどのテキスト情報を音声化する場合、そのまま読み上げるだけでは耳で聞いた際に理解しづらいという課題もありました。
PitPaでは、これまで2,500本以上のポッドキャストを制作してきた知見を活用し、記事を起点としたポッドキャスト制作工程をAIによって自動化するシステムを開発しました。記事を単純に音声化するのではなく、AIが記事の関連情報を収集した上で「耳で聞いて理解しやすい口語台本」へと再構成することが特徴です。さらに、読み間違いの可能性がある語句をAIが抽出することで、人は必要な箇所を「〇・✕」で確認するだけで、誤読のリスクを抑えながら高品質な番組を制作できるとしています。
本システムによって期待される効果として、以下の2点が挙げられています。
- 制作工数の大幅な削減:従来、情報収集・台本作成・収録などに2〜3日を要していた人的な実働時間を、AIが提示する読み仮名候補の確認作業を中心とした数分程度に短縮します。
- 制作コストの圧縮:従来のポッドキャスト制作と比較して、約10分の1程度の金額でコンテンツ生成が可能となります(※番組の内容・要件等により変動する場合があります)。
想定される活用シーン
本システムは、新聞・ニュースなどのテキストメディアを運営する情報発信者や、企業のマーケティング担当者などを対象としています。想定される活用シーンとして、以下のようなテキスト情報の音声化が挙げられています。
- 新聞・ニュース等の記事
- 企業が発信する記事やコンテンツ
- 社内外で保有する専門知識
- マニュアル等のテキスト情報
既存のテキスト情報をポッドキャスト化することで、読者が移動中や作業中などにも情報を「ながら聴き」できる環境を提供し、新たな情報接触機会の創出につなげるとしています。
実証番組「日本史人物をひとりずつ紹介するラジオ」を配信
本システムで実際に制作したポッドキャストのクオリティを体験してもらうため、実証番組の配信も開始しています。第一弾として、日本の歴史上の人物を毎回一人ずつ取り上げ、その人物の生涯や知られざるエピソード、同時代の人々からの評価などを紹介する『日本史人物をひとりずつ紹介するラジオ』を制作しました。ナビゲーターにはAIによる合成音声を使用し、時に落語のような軽妙な語り口も交えながら、歴史人物の魅力を紹介する内容となっています。
番組名:『日本史人物をひとりずつ紹介するラジオ』
配信開始:2026年8月25日(火)
配信スケジュール:毎日2回(朝5:00/夕方17:00)
配信URL(Spotify):https://open.spotify.com/show/5sXXDTJehZeRHO7m4JK8fP
オトバンク執行役員のコメント
オトバンク執行役員(ポッドキャスト事業担当)の富山真明氏は、ポッドキャスト制作の現場でAIを活用した自動化や制作工数の短縮を進めていると述べています。これまでポッドキャストを制作する中で培ってきた、音声で情報を伝えるための知見をAIに反映することで、これまで制作コストや工数の問題から音声化できなかったさまざまな情報も、ポッドキャストとして届けられるようになると考えているとしています。
また、AI領域は日々大きく変化しており、本システムも発展途上ではあるものの、今後さらに品質を高め、人間が制作したものと遜色ないレベルへと昇華できると確信しているとコメントしています。特に、会話の雰囲気を楽しむコンテンツよりも、本質的な情報を「ながら聴き」でインプットするニュースなどの情報発信への活用を期待しているとのことです。
ポッドキャスト制作事業「PitPa」について
PitPaは、音声コンテンツの制作・配信およびデータ分析を掛け合わせ、ポッドキャストを活用したビジネス・マーケティング・PRを支援する事業です。脚本家やサウンドエンジニアなど、音声番組制作のプロフェッショナルが、番組のコンセプトづくりからレポーティング、コミュニティ形成までを支援しています。
まとめ
オトバンクが開発した新システムは、記事から高品質なポッドキャストを自動生成する仕組みとして、制作コストと実働時間を大幅に圧縮する点が特徴です。実証番組の配信も始まっており、今後さらなる品質向上とともに、企業やメディアの音声コンテンツ活用の裾野を広げていくことが期待されます。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000642.000034798.html